由比ヶ浜、稲村ヶ崎、江の島……。サザンの歌詞には鎌倉周辺の地名が頻出するが、桑田佳祐が高校時代を過ごした青春の地でもある。いまも趣味のサーフィンなどで訪れるという鎌倉、そして葉山にも、桑田・原由子夫妻行きつけの店がいくつもあるという。
まずは鎌倉の七里ヶ浜にある人気のイタリアン「アマルフィイ デラセーラ」。『恋人は南風』のプロモーションビデオのロケ地にもなった。名前のデラセーラはイタリア語で夕日を意味し、桑田夫妻も何度か夕暮れ時に来て食事を楽しんでいる。
「テラスサイドの眺めのいい席ではなく、2列目のテーブルを選ばれていました。ほかの方たちにいい席をという気持ちだったと思います」(料理長)
鎌倉の中でも、江ノ電・長谷駅界隈の星の井通りには桑田夫妻の馴染みの店が多い。「三留商店」はその代表格。創業は1882年という食材店で、国内外から厳選された品ぞろえで知られ、オリジナルの清酒、レトルトカレーなどもある。桑田が好んで買うのは地元・稲村ヶ崎の「豚みそ漬」と、山形県の調味料「あけがらし」だとか。
「桑田さんは看板犬のクーを可愛がってくれて、先代のクロはご夫婦で散歩に連れ出してくれていました」(店主の三留一男さん・昭代さん夫妻)
最後は葉山・森戸海岸近くにある老舗「葉山旭屋牛肉店」。桑田の好物・葉山メンチカツは、日曜日限定商品だ。土日祭日はひっきりなしに行楽のお客さんも来店し、メンチカツやコロッケと皮パンを買って、備え付けのソースでサンドイッチにして食べている。
「差し入れだと思いますが、桑田さんは『コロッケを80個ください』と注文されることもあるんです」(葉山旭屋牛肉店の社長)
デビュー40周年の今年、潮風を感じながら、サザンゆかりのグルメを味わってみてはいかがだろうかーー。