「玉枝さんは、いろいろな事情があって、覚悟と切なさの両方を持って歩んできた人なのだろうなと」
そう語るのは、5年ぶりの映画出演となる『あいあい傘』(10月26日全国公開)で、母親でもあり、内縁の妻という複雑な立場の女性・玉枝を演じる原田知世(50)。カメラマンのさつき(倉科カナ)は25年前に姿を消した父・六郎(立川談春)を捜し、田舎町に降り立つ。六郎は、その地で内縁の妻・玉枝と暮らしていて……。
「玉枝さんの笑顔に人が寄ってくる、包容力がある人。私も人が思い出したときに笑顔を思い浮かべてもらいたいので、見習いたいなと思います」(原田・以下同)
朝ドラ『半分、青い。』でヒロインの幼なじみの母親・和子を演じ、変わらない透明感が話題を呼んだ原田。その秘訣について聞いてみると--。
「日々を楽しみながら過ごしていくことが大事だと思います。あとは悩み込んだり、マイナスの気持ちを持ち越さず、さっと流していく。そういうことに気をつけています」
静かで優しい声でそう話す彼女が、次に演じて見たい役は?
「うーん……魔女とか(笑)。和子さんをやっていて、すごく不思議な人だったので、楽しかったんです。面白くてユーモアをすごくたくさん持っている魔女。ヒロインを助けたり、恋の悩みを聞いてあげたり、そういう魔女をやってみたいですね(笑)」