「以前はバッシングを受けることを怖がっていたのですが、先生が励ましてくださったんです。『悪口も言われない人はかわいそう。あなたは才能があるから悪口を言われるんですよ』って」

 

そう語るのは、作家・瀬戸内寂聴さんの秘書・瀬尾まなほさん。

 

17年12月には初のエッセイ『おちゃめに100歳! 寂聴さん』(光文社)を出版し、18万部突破のベストセラーになった。テレビ出演や講演の機会も増えた瀬尾さんだったが、インターネット上でバッシングなどを受けるようになったのだ。落ち込む彼女を救ってくれたのは、やはり寂聴さんだった。

 

「先生は、『悪口を言う人があなたの給料を払ってくれたり、生活の面倒を見てくれたりするわけじゃない。言わせておけばいいんだから』と、何度も言ってくださいました」

 

66歳の年齢差がありながら、深い信頼関係で結ばれている寂聴さんと瀬尾さん。ざっくばらんな2人の掛け合いは、いまや京都寂庵の“名物”にもなっている。

 

寂聴さん「まなほほど、言いたいことを、ずけずけ言う秘書はいないね」

瀬尾さん「言いたいことはいっぱいありますけど、全然言えてません」

寂聴さん「言いたいことを言うだけではなくて、いたずらまで仕掛けてくるしね」

瀬尾さん「昨日はボールペンで手の甲に虫の絵を描いたんです。それで先生に『ここに虫がいる』って言ったら『気持ち悪い』と嫌がってましたよね」

寂聴さん「ふつう、秘書がそんなことする?」

 

そんな2人が初の対談本『命の限り、笑って生きたい』(光文社)を発表。発売を記念して動画撮影にも臨んだが、ここでも“名物”の掛け合いが炸裂!寂聴さんの“クビ宣告”やまなほさんの“訴える”発言も飛び出していた。

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