「年齢的にもうムリじゃないかなって思ってたんで、決まった時は本当に奇跡だなって。自分が赤いマントを着てる映像が今でも残っていたり、家のクローゼットには子供の時に貼った戦隊キャラクターのシールが残ってたり……。親からは『あなたがそうだったように、戦隊に憧れる子供たちに全力で応えてあげなさいね』って常日頃から言われてます」
そう語るのは、岸田タツヤ(27)だ。岸田は現在放送中のスーパー戦隊「騎士竜戦隊リュウソウジャー」(テレビ朝日系)に出演し、寡黙なキャラクター・バンバことリュウソウブラックを演じている。同作はシリーズ43作品目、さらに新元号・令和になって初めての作品ということもあり大きな話題を集めている。
「前回の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』は7人戦隊だったり不規則な形の戦隊だったんですが、今年は王道に戻してきて。しかも題材が“恐竜と剣”って、絶対子供に人気が出るだろうなって思ったし、そういう意味でもすごく純粋にラッキーだったなって。子供達からは『大好き!』って書かれたファンレターだけでなく、折り紙やイラストも届くんです。すべてに返事を書きたいくらい、全部嬉しいですね」
また岸田は番組のエンディングで踊る「ケボーンダンス」が大好評!YouTubeにアップされたソロダンスは11万回も再生されているだけでなく、リュウソウグリーン/トワ役の小原唯和(17)と2人で踊ったダンスは52万回近い再生回数を記録。コメント欄には《キレがあってかっこいいな》《踊り方大人って感じで好きすぎる》といった声が上がっている。
岸田は「バンバがキレキレで踊ったら面白いなって思って」と笑みを見せながらも「専門的にダンスを習ってたわけではないんです」と告白。しかし「運動神経だけで生きてきたんで(笑)映像見ると2、3回でだいたい踊れて」と話し、さらにはこんなエピソードを明かしてくれた。
「僕、マイケルジャクソンが大好きなんですよ。僕が生まれた92年のライブ映像を観たんですが、先進的でクリエイティブで『全然いまじゃん!』って。ダンスは中学生の頃から好きで独学で覚えたんですが、ムーンウォークもできます。中学の体育祭の見世物で応援団長をしたんですけど、一番先頭でマイケルのハット被って、みんなとマイケルのダンスを踊ったりもしました」
そんな岸田だが、今年7月に出演した「A-studio」(TBS系)が話題を呼んだばかり。そこでは本郷奏多(28)の友人の1人として出演。別々の大学に通っていた2人だが、共通の友人の卒業制作を機に2人は意気投合したという。
本郷について「イラストのセンスが独特で、スマホケースをリュウソウブラック用に作ってくれたんです」と明かした岸田。また旅行に行った際、本郷がバラエティ番組さながらの企画を考案。カメラを4つ持ち込んでいたために後日、映像作品として完成させたという。岸田は「裏方としても、とんでもない才能の持ち主なんです」と本郷を讃えている。
さらに自身と同じくヒーローものに出演した菅田将暉(26)とはこんなエピソードが。
「たまたまお互いに仕事がなかった時、ほぼ菅田家に住み込んでました。菅田のいらなくなった服や靴に一緒に落書きしたりして。あと菅田はいま音楽やってますが、最初は僕とやり始めたんですよ。『ギター、タツボンもやるっしょ?』って誘われて。僕はすぐ脱線しましたけど、菅田は大きな会場で歌ってて。フジファブリックさんの『茜色の夕日』のカバーをよく披露してますが、あの曲は僕と一緒に覚えたんですよ」
そんな“愛され俳優”の岸田だが昨年、デビュー10周年を迎えた。しかし22歳の頃、俳優業のペースを落としゴルフに精を出した時期があった。「ゴルフって紳士のスポーツでフェアなゲームって言われてるんですけど、全然フェアじゃない」と話し、「でもそのお陰で感情の起伏を表に出すことがなくなったんです」「『リュウソウジャー』はゴルフを経験した後だったからこそのタイミングだったのかなとも思いますね」と岸田は語った。
ではいつか、ゴルフの作品に出演してみたい? そう訊ねると、こんな答えが。
「ドラマ『今日から俺は』(日本テレビ系)に出演したとき、福田雄一(51)さんとずっと2人でゴルフの話ばかりしてましたね。福田さんはゴルフのプロを目指していたこともあったので、ゴルフのドラマや映画とか作らないんですかって聞いたら『好きすぎて逆にやりたくない』って。でも『石川遼物語』とかいいかもしれない。スイングの真似もできますから、主演はもちろん僕がやりますよ。そうだ、福田さんに作ってもらおう(笑)! 夢ができました!」