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「脚本がとにかく面白くて。読み終わった後に『実際はこうなのでは?』と思わせる説得力がある。変に笑わせようとせず、真面目にやればやるほど面白くなるんです」

 

そう語るのは映画『決算!忠臣蔵』で主人公の大石内蔵助を演じる堤真一(55)。討ち入りを予算内に収めるべく奮闘する赤穂浪士の姿を描く喜劇だ。「なんでやねん」とぼやく大石に象徴されるように、劇中の会話はすべて関西弁。これまで英雄視されてきた赤穂浪士が身近な存在に見えてくる。

 

「今ではヒーロー扱いされてるけど、彼らはそこまで考えてなかったんじゃないかな。ギリギリまで『腹切らんでええんちゃう?』とか言ってた気がするし、本当は死にたくなかったんじゃないかと」

 

キャストには、大石の幼なじみの長助を演じた岡村隆史(49)はじめ、吉本興業の関西勢がそろった。

 

「岡村くんは、ぼそぼそっとセリフをしゃべるお芝居がすごくよかったです。お笑いの皆さんは頭の回転速度がすごい。前半に西川きよし師匠の長ゼリフがあるんですが、台本と違っていても言いきるんです。あとでお聞きしたら、やすきよ漫才はほとんどがアドリブだったからとにかく最後までやり通すんだと。その能力ってなかなか難しい。でも、全然違うセリフなんですけど(笑)」

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