はあちゅう&しみけん「家族会議」夫が外車5台を売った理由

2018年7月に事実婚を発表し、2019年9月に長男が誕生した、はあちゅうとしみけん。活躍する業界もファン層も違う異色夫婦が、「これ、どうする?」「あれ、どう思ってる?」と赤裸々に語り合う本誌連載「家族会議 議事録」の第18回。今回のトークテーマは、男女で意見が分かれがちな「愛車」について。

 

 

はあちゅう「男の人がいい車に乗ってきたら、『その車を褒めなきゃいけないんじゃないか?』ってプレッシャーが多少あるんだけど、私、車のこと全然わかんなくて困るんだよね……。これ、つき合ってるときのけんちゃんのことなんだけど(笑)。スーパーカーみたいなのに乗ってたじゃない」

 

しみけん「アウディのR8スパイダーね。R8は、映画『アイアンマン』で主人公が乗っていて、映画を観てすぐ買いに行った思い入れのある車。最初に4.2リットルを買って、次に5.2リットルを買って、その次にスパイダー。ディーラーの人に、『R8を3台買ったのは日本でひとりだけです』ってヨイショされたよ」

 

はあちゅう「意味がわからない……。しかも当時、車5台も持ってたよね」

 

しみけん「うん。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でお馴染みデロリアン、マセラティ、マスタング、ローバーに乗ってた」

 

はあちゅう「全然わかんない。私、電通の中部支社に新入社員で配属になったとき、『プリウスってなんですか?』って聞いた伝説の社員だから(笑)。だいたい、1台何千万円もする外車を、ぽんぽん買っちゃう金銭感覚が理解できないよ。なんとなく、車の値段って500万円くらいが、レストランでいうところの『1万5,000円ライン』だと思うんだよね。5,000円のご飯と1万5,000円のご飯は明らかに違うけど、1万5,000円から上になると、違いは、『わかる人』にしかわからない」

 

しみけん「いい線だね。そんな感じ(笑)」

 

はあちゅう「3万円のご飯で白トリュフが出ても、まあ白トリュフが大好きな人にはいいかもだけど、こっちは『高級だな』って気分で食べてるだけで、そこまで味が好きで食べてるわけじゃない気が……。つまり、解説ナシだと価値がわからない世界。あと外車っていろいろ不便だよね。とくにデロリアンはひどかった」

 

しみけん「1981年の車だからね。すぐエンストして、レッカーを呼ぶと通行人が珍しがって、人だかりができてたなぁ」

 

はあちゅう「六本木から表参道まで迎えに来てくれるはずが、動かなくて、私がタクシーで六本木まで行ったことも(笑)」

 

しみけん「デロリアンは、“走る車” として接するんじゃなくて、“夢” として接さなきゃ。あれは偶像。走りを求めちゃダメ」

 

はあちゅう「つき合わされるほうは大変よ……。R8スパイダーは、とにかくエンジン音がうるさかった」

 

しみけん「『怖い』って言ってたね」

 

はあちゅう「当時、私は住宅街にある、一軒家の実家住まい。送り迎えでけんちゃんが来ると、何百メートルも先から『ヴォー、ヴォー』ってエンジン音が深夜の住宅街に響きわたって、ほんと近所迷惑だった……。『伊藤さん家のうるさい彼氏来たわよ』ってご近所に思われてないか、気が気じゃなかったし。母は耳が悪いのにそういうのだけはよく聞こえるから(笑)、『けんちゃん来てるんじゃない?』って。恥ずかしかったなぁ」

 

しみけん「よかれと思ってやっていたのに(笑)」

 

はあちゅう「こっちからすると、ただの騒音だよ! 都内で駐車場を断わられることがあるのも、初めて知ったしね」

 

しみけん「最低車高が9cmだったからね。でも高級車に乗ると、わかることもいっぱいある。某高級ホテルは、R8スパイダーで行くと『どうぞこちらへ』ってホテルの前に停車させるんだよ。いい車はホテルの顔になるから、駐車場代がタダになるんだ。国産の大衆車だと、そうはいかない」

 

はあちゅう「外車は左ハンドルだから、パーキングチケットを取るときに、へんなマジックハンドを使うでしょ。『なにあれ……』って思ってた」

 

しみけん「あれはむしろステータス(笑)」

 

はあちゅう「『外車乗ってる人はこんなダサいことやってるんだ……』とショックを受けた」

 

しみけん「そのギャップがいいんじゃない。マセラティは電気系統が弱いから、給油口もすぐ壊れて、手動で開けなきゃいけなかった」

 

はあちゅう「でも結局、それらの車は全部処分して、マツダに落ち着いたんだよね」

 

しみけん「うん、今はCX-5」

 

はあちゅう「私が『不経済だ』って何度も言ったからだよね。最初はぶーぶー言ってたのに、だんだん『案外いいな』って言い始めたね」

 

しみけん「ロールスロイスに何度か乗せてもらったことがあるんだけど、正直マツダとあんま変わんないなと思った(笑)」

 

はあちゅう「あんなに高級外車志向だったのに、なんでまた?」

 

しみけん「あるAV監督さんに『こんな高級車に乗って、ファンに夢を見せられていいですね』って言われたんだ。でも、その夢って、『AV男優という職業が見させてあげている夢』とはいえない。AV男優は、いろんな人の性に携わって好奇心を搔き立てて、かつ性を楽しむ。人間の本能にふれる行為が、すごく魅力的な職業なのに、『お金をもらって高級車に乗る』なんて、AV男優じゃなくてもできると気づいた」

 

はあちゅう「なるほど」

 

しみけん「もし僕が軽自動車に乗ってても、『AV男優のしみけんさんに憧れます』とファンに言われたら、それは僕のAV男優としての本当の魅力。で、全部売っちゃおうと」

 

はあちゅう「それは素晴らしいけど、けんちゃんCX-5にけっこうお金かけて改造したんでしょ? 何が変わったか、私には全然わかんないんだけど」

 

しみけん「うん。足回りを変えて、車高を2cm落として、フロントマスクも『アキュラ(ホンダの海外向け高級ブランド)』っぽくした。『この車、どこの車ですか?』って言わせたくて」

 

はあちゅう「ごめん、私にとっては間違い探しレベルだよ……」

 

【はあちゅう】
1986年、神奈川県生まれ 慶應大学在学中より、ブロガー活動を開始。会社員経験を経て、2014年、フリーに。ブログ「旦那観察日記」で、夫婦生活を鋭意発信中

 

【しみけん】
1979年、千葉県生まれ 1998年にAVデビューし、出演本数は約1万本の現役AV男優。最新刊『しみけん式「超」SEXメソッド』(笠倉出版社)が発売中

 

取材&構成・稲田豊史
(週刊FLASH 2020年1月7・14日号)

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