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「青山は愛情深くて、すごい強い人だなと思います。1回や2回なにかがあったくらいじゃ、その人を見放すことができないってところは私と似てますね」

 

又吉直樹の恋愛小説を映像化した映画『劇場』(4月17日公開)。客足が伸びずに悩む劇作家・永田(山崎賢人)の友人で、元劇団員の青山を伊藤沙莉が演じた。

 

「永田はプライドが高くて、ここまで不器用かってくらい人と接するのが苦手な人物で。そんな人でも青山は事あるたびに気にかけて、それた道から戻してあげようとするんです。私自身も、永田と同じで、俳優の世界で立ち止まれないっていうプライドはありますね」(伊藤・以下同)

 

いちばんお気に入りのシーンは青山と永田が“業界飲み”に参加する場面だそう。

 

「とにかく業界臭がすごいんです! エキストラで本物の業界人の人も出演していて、これがリアルだと思って見てほしいです。楽しんでいる人と、そうでない人の差が表情に出ているところに注目してください(笑)」

 

これまでコメディからシリアスまで幅広い役柄を演じてきた伊藤だが、役がプライベートに影響することはないという。

 

「毎回カットってなったら『イエーイ』ってテンションになってます(笑)。役にはあまり左右されないですね。ただ、ふだんから自分はこう! というのがないんですよ。基本的に情緒不安定で……よく大人子供って言われてます(笑)」

 

今作では面倒見のいい役を演じたが、プライベートでも唯一“青山”のようになる人物が。

 

「お兄ちゃんに対しては、“青山すぎ”ってほど青山ですね! この前も遅刻したんで長文メールで叱ってやりましたよ(笑)。今、遅刻癖を正している最中なので見限んないでやってください」

 

兄は昨年の『M-1グランプリ』で決勝に進出したお笑いコンビ・オズワルドの伊藤俊介。現在も2人暮らしを続けている。

 

「ボロボロの家に住んでいたお兄ちゃんがほっとけなくて……1人暮らしをするタイミングで同居することにしたんです。同じ業界にいるので話も合いますし。あと、全然頼りにならないけどセキュリティですね。オリジナルアルソックって感じで家にいます(笑)」

 

昨年から声優にも挑戦。今後も新しい経験をしていきたいという。

 

「基本的にドMなので壁にぶち当たりたいんですよ。それが壊せなくても向き合っている時間が楽しいんです」

 

「女性自身」2020年4月14日号 掲載

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