誰もが一度は口ずさんだであろう、中島みゆきの名曲が映画化。映画『糸』(8月21日公開)で、運命に翻弄されながらもまっすぐに生きる主人公・漣を熱演したのは、若手俳優のトップをひた走る菅田将暉(27)。
劇中で漣は、小松菜奈(24)演じるもう一人の主人公・葵と、強く引かれ合いながらも引き離されてしまう。2人は、遠く離れていても、お互いの存在を支えに生きていくのだが、実は菅田自身にとっても、漣と葵のような“運命を感じる”人物がいるのだという。
「高校のときからの親友で、お互い教師を目指していたんです。大学を卒業したら、一緒に世界一周旅行をしようって約束してたんですけど、僕が芸能界に入ったことで実現できなくなってしまって。でも彼は本当に、一人で世界一周しに行ったんですよ。もちろん教師になる夢もかなえて、いまは小学校の先生です。たまにしか会えないですけど、いちばん深いところで、僕のことを理解してくれてる人なのかなって思います」(菅田・以下同)
前回、芸能生活10周年を迎えての取材では「演じる他人の人生のことばかり考えてきたから、自分の人生にも向き合いたい」と語っていた。それからはや1年、実際にそんな時間は持てたのだろうか。
「外出自粛期間中は自然とそういう時間になりましたね。家族と会う時間が増えたのも大きかったです。いちばん下の弟が20歳になったので、一緒にお酒を飲んだんですよ。そうしたら、いきなり『初めて兄ちゃんと兄弟になれた気がする』って泣きだして。びっくりしたんですけど、たしかに僕は彼が8歳のときに上京してるから、あんまり遊んであげられなかったんですよね。それから、親父とも墓がどうのこうのって話をしたりして(笑)。両親に頼られるようにならなきゃなって思いましたし、仕事だけが人生じゃないのかなって考えるようになりましたね」
「女性自身」2020年9月1日 掲載