■「祖母と1対1で時間を過ごしたことがないんです」
藤間は17年の連続テレビ小説『ひよっこ』や19年の大河ファンタジー『精霊の守り人III 最終章』(ともにNHK総合)に出演。また19年9月には自身が所属する劇団『阿佐ヶ谷スパイダース』の舞台で主演を務めている。
女優としての活動がますます期待される彼女だが、日本舞踊家としての一面も持つ。さらに彼女の祖母は、紫派藤間流の家元である初代・藤間紫さん(享年85)なのだ。
「日本舞踊を始めたのは、皆さんがピアノを習うような感じと一緒だと思います。習い事が終わったあと友達とお菓子を食べるのが楽しくて、みたいな。扇子が飛んだりとか、そういうスパルタなお稽古ではなくて(笑)。舞踊がうまくできなくて泣くことはありましたが、イヤだとか、怖いとかそういうのはなかったですね」
いっぽう彼女には幼少期、日舞ファミリーの“悩み”があったという。
「祖母と1対1で時間を過ごしたことがないんです。必ず周りに家族やお弟子さんなど、誰かしらいますから。外食の時なんて行列みたいな感じで(笑)。
小さい頃に困ったのが、大人たちが喋ってて会話がなくなると、決まってみんな私のほうを見るんですよ!会話を求めるというか。そういう時って子供や犬に目線行きがちじゃないですか(笑)。小さいながらも毎回、ニガテでしたね」
また、「ザ・名家」のイメージからこんなエピソードも。
「お話してると『許嫁がいるんでしょ?』って聞かれたり……。ちょっと、いつの時代なんですかって(笑)!門限とかもなかったですし、私の家は自由に。女優のお仕事も応援してくれる家族で、しきたりやルールもありません。結婚のパートナーにしても、今のお仕事を応援してくれる方だったら『むしろ私と結婚してくれてありがとうございます』って感じですね」