■『上を向いて歩こう』プロジェクトと涙のワケ
そして’20年には世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大。
「世界中で多くの人が苦しみ、エンタメ界も強烈なダメージを受けました。それでも歌や踊りには勇気と希望を与える役目があると思い、初めてクラウドファンディングで、『上を向いて歩こう』を歌や踊りで紡ぐプロジェクトを立ち上げました。歌では、坂本九さんの妻・柏木由紀子さんをはじめ著名人と一般の方600人が無償で参加してくれて、人が人を思う心に涙があふれました」
初盆を迎えた今、生前の父がよく口にしていたフレーズが思い出されるという。
「父は『生きるって凄いぞ』と言い続けていました。死を思えば思うほど、生きることの素晴らしさを感じる。死を思うからこそ、今世を生きることを最大限大切にすべきなのだと」
その言葉に従い、亞門さんには心がけていることがある。
「毎日必ず感謝することと、五感のアンテナがさびないように、空を見て、風を感じること。自然との共生を大切にしています」
まさに“上を向いて歩く”亞門さんに、本誌読者へのメッセージをもらった。
「40〜50代の女性は、これまで一生懸命に生きてきたが故に、いつの間にか『私はこうだから』と殻を作って、チャンスを台無しにしている人が多い気がします。でも、人はいくつになっても可能性を秘めた存在。どうか殻を破り、自分の新たな魅力に気づいてほしい」
不安やいら立ちで幸せを消してしまうのは、自分自身なのだと亞門さんは話す。
「誰しも自分の人生を、思い描く最高のものにしていい時代が来ていると思うんです。“自分が生きていて幸せ”だと思う価値観が、全員にあるのだから」