「ウォーズマンの父親は、永遠の強さを得るために、体を機械に改造した機械超人。そういう、父親が特殊な存在というところは、僕自身と似ているような気がします」
WOWOWオリジナルドラマ『キン肉マン THE LOST LEGEND』(WOWOWプライムにて金曜23:30〜。WOWOWオンデマンドでも配信中)の劇中で、眞栄田郷敦(21)が漫画『キン肉マン』実写化のキャストに抜擢されるのが、“黒いマスクで素顔を隠し闘う、哀しき宿命を背負った超人”ウォーズマンだ。
「それから、引っ込み思案だったり、母親のことが大好きだったり、自分がいた世界から抜け出して変わっていく姿も、アメリカから日本に戻って、いろいろな人たちとの出会いの中で成長してきた自分と重なりますね」(眞栄田・以下同)
本作は、漫画『キン肉マン』の実写化をめぐる顛末を記録したドキュメンタリードラマ。“ドキュメンタリードラマ”という画期的なジャンルで、メインキャストはみんな本人役を演じている。眞栄田にとっては初めての手法だが、実際に挑戦してみた感想は?
「最初は想像がつかなかったんですけど、現場はとにかく楽しかったです。共演の綾野剛さんが、いい意味で期待を裏切るようなことをたくさん仕掛けてくるので、僕もどうやって切り返そうか、いつもワクワクしていましたね。これまでは、“こうしないといけない”ということばかりにとらわれていたんですけど、役者にとっては、自由にやりたいことを提示するのも大切なんだなと学びました」
以前、本誌のインタビューで父・千葉真一さんから「役を掘り下げることと自然な演技が大切」とアドバイスを受けたと語ってくれたが、その言葉は本作にも生きているのか。
「役を掘り下げるという意味では、劇中で行うウォーズマンの役作りに、カメラが回っていないところでも取り組んでいました。ネタバレになるので詳しい内容は言えないんですが、かなり斬新な方法が多いので、見ていておもしろいと思います(笑)。俳優になるとき父からもらったアドバイスは少しずつ身についてきたので、今は自分のやりたい芝居を明確にすることが、新たな目標ですね」