田中美奈子の多忙極めたデビュー時代 心配した渡哲也さんが撮影中止にしたことも
画像を見る 当時の本誌はトム・クルーズを絶賛(写真:アフロ)

 

■イエイエガールズのオーディションはスタイル抜群の受験者ばかり

 

おかげでレナウンのキャンペーンガールを務める「イエイエガールズ」のオーディションにも、前向きに取り組めたと田中さん。

 

「前年まで『イエイエガールズ』はモデルさんが務めていて、身長も167センチ以上必要だったのですが、私が挑戦した年は歌手志望の女性も募っていて、身長制限がなかったんです。ところが選考会場に集まっていたのは、目がぱっちりで背が高く、スタイルのいい人ばかり。“それでも、絶対に受かる!”という意気込みで、オーディションに臨めました」

 

こうして’87年、オーディションを初めて突破し、芸能界の舞台へ上がったのだった。

 

それからはテレビドラマの仕事が徐々に入るようになり、中山美穂主演の『君の瞳に恋してる!』(’89年・フジテレビ系)など、話題の“月9”にも出演。多忙を極めるように。

 

「ゴルフトーナメントの会場で優勝者に花束を渡すためだけに、ドラマの撮影現場からヘリで移動して、トンボ返りしたことも。『ゴリラ・警視庁捜査第8班』(’89~’90年・テレビ朝日系)の撮影のとき、現場に入る車の中で、私があまりにもぐったりしているのを見た渡哲也さんが、心配して『誰だっ、美奈子をこんなにしたのは! 今日は休ませる』と、撮影を中止にしてくれたこともありました」

 

そして’89年には『涙の太陽』で念願の歌手デビュー。数々の人気ドラマへの出演もかなえた。

 

こうして芸能界という夢の舞台で活躍するようになった田中さん。’00年代に入ったころ、当時の事務所スタッフのつながりで、デビュー前に勇気を与えてくれたトム・クルーズと食事をする機会が訪れたという。

 

「おすしを食べるお誘いの電話があったのですが、仕事が重なっていて出られず……(涙)。ちょうどその時期、トム・クルーズは独身だったので“あのときご一緒していればなぁ”なんて妄想したりして(笑)」

 

『トップガン』を見るたび、千載一遇のチャンスを逃がしたことを思い出すのだった。

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