「死のうとする人を演じるのってすごくパワーがいるんですよ。だから、お話をいただいたあと、少し持ち帰って考えました。最終的には、自分と周りの人たちを信じて覚悟を決めましたけどね。死にたい気持ちって自分にはないものだから、どうすればリアルに表現できるか、かみ砕いていくのはすごく大変でした」
そう語るのは、ドラマ『雪女と蟹を食う』(テレビ東京系・毎週金曜深夜0時12分~)で、体当たりの演技に挑戦しているジャニーズWESTの重岡大毅(29)。
自殺を図ったものの死にきれず、強盗目的で近付いた人妻と一緒に、北海道へ蟹を食べに行くことになる男。そんな主人公を演じるには、覚悟が必要だったという。
強い決意をもって臨んだ本作の撮影。振り返ってみても「心からやってよかったと思う」と続ける。
「30歳目前にして、こういう作品に出合えたのは、何か意味があることなんじゃないかな。一緒に旅をしながら撮影してたから、現場のチームワークも最高で、とにかくめちゃくちゃ楽しかったんですよね。座長の俺がアホやから、みんな気が抜けてたのかもしれへんけど(笑)」
重岡が演じている主人公・北からは、人生に絶望した男の危うげな色気が感じられる。しかし、重岡自身が人に色気を感じるのは、もっと健やかな部分なのだそう。
「メンバーがおったら、しょうもない下ネタ言ってたかもしれへんけど、真面目に話すと、肉体的にも精神的にも健康的なことがけっこう大事。俺、スポーツが好きなんですけど、汗をかいてさっぱりした自分の姿を見ると『なんか、ええやん!』って思ったりします(笑)」