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今も“伝説”としてファンの心に生き続けている山口百恵(63)。そんな彼女の全盛期に担当マネージャーを務めていた長谷川和正氏が、自伝『蒼い時』にも書かれていないエピソードを明かしてくれた。(以下、カッコ内は長谷川氏)

 

「あの頃の百恵はまだ15、16歳だったけど、大人だったね。同期のアイドルを見回してもだいたいワガママだったりするのに、百恵は周囲への気遣いがすごいんだよ。

 

普段の移動でも、百恵は自分の荷物は自分で持つ。そんなアイドルいないよ。だから、“マネージャー(長谷川氏)の方が偉そうだ”なんてよく言われてまいっちゃったよ(笑)。

 

当時、営業で全国を巡っていて、北海道なんかもよく行った。札幌、旭川はもとよりいろいろ回るんだけど、夏だと北海道でもすごく暑い。そんなある時、みんなで一緒に食事を食べようと言ってたら、百恵がいない。どうしたのかな? なんて思っていると、どこからかアイスキャンデーをたくさん買ってきたんだ。スタッフをはじめ、バックバンド全員分だよ。すごいと思ったね」

 

そんな百恵さんが唯一、長谷川氏に反抗したことがあった。それが彼女の知られざる“恋のエピソード”だ。

 

「当時は今以上に男性アイドルの人気がすごかったけど、みんな百恵に近寄ってきたんだよ。なかでも、とあるアイドルグループのEさんが百恵と仲が良かったんだ。

 

あるとき、彼がレギュラー出演していた番組に百恵がゲストで出たことがあった。その日にお互いが同じネックレスの色違いをつけていたんだけど、後日、それが入れ違っていることに気が付いてね。これは大変なことだと直感が働いたんだよ。

 

2人が実際に付き合っていたかは分からない。俺は見ていないからね。ただマネージャーとして、ここで動かないとマズいなと思った。

 

それで、まず俺はEに直接会いに行った。もちろん別れてもらうためだが、そこは言いようだよな。“せめて、今は熱くなるのをやめてくれ”と伝えたんだ。

 

彼がそのことを百恵に伝えたのだろうけど、当然、彼女はカチンとくるよね。後日、俺は先日亡くなった、当時の上司だった小田(信吾)さんに呼ばれて、百恵の担当を外されることになってしまった。たぶん、百恵がそうしてほしいと言ったんだろうね。

 

それでも、俺はあの時のことを後悔はしていないよ。百恵は(三浦)友和と出会って幸せになっているしね」

 

こうして長谷川氏は、同じ事務所にいながらも百恵さんと仕事をすることはなくなった。それでも‘80年3月に彼女が芸能界引退を発表すると、ファイナルツアーを見に北海道の公演(9月30日真駒内真駒内屋内競技場)まで駆け付けたという。

 

「楽屋まで挨拶に行ったよ。“百恵ちゃん、長い間お疲れさま”って。それが百恵との最後の会話になったな。結婚式? 俺が呼ばれるわけないだろう(笑)」

出典元:

WEB女性自身

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