■「片岡一門の母艦のような方」部屋子・愛三朗が語る“母”紀香
俳優、梨園妻、ボランティア活動といくつものスイッチを持つ紀香だが、そのスイッチを時に“母親”に入れ替えることもある。
’18年、愛之助自身も、部屋子として当時14歳だった片岡愛三朗(22)を迎え入れている。「こども歌舞伎スクール寺子屋」出身の愛三朗は、愛之助の指導を受けながら、舞台経験を積み、歌舞伎役者としての道を歩んでいる。紀香の主演舞台でのこと─―。
「愛三朗ちゃんが突然、私の舞台を初めて観に来てくれたときのこと。自分のお小遣いで購入したという一輪のバラを『母の日です』とプレゼントしてくれました。部屋子である愛三朗ちゃんの気持ちがうれしかったです」
紀香の笑顔が弾けた。『国宝』を見て初めて映画館で泣いたと明かす愛三朗が紀香について語る。
「奥様は片岡一門の母艦のような方です。若旦那(愛之助)のケガをニュースで知り不安になっていたときも奥様から連絡をもらい『一門で乗り切りましょう』と。奥様がおそばにいるから大丈夫だと回復を信じて待つこともできました。大事なところで優しいお言葉をかけてくださる奥様で尊敬という言葉に尽きます。ただ、強いて言えば、僕の恋愛事情に興味を持ちすぎないようにお願いいたします。ちょっと気になる女性がいることをお話ししたら『2人の写真は撮ってるの?』と写真を見たがり……(笑)。いろいろとご相談させていただいておりますが、いいご報告ができるように頑張ります」
部屋子の母として愛三朗を心配しているのだろう。’26年は結婚10周年。夫婦のことを聞くと背筋を伸ばしてこう語ってくれた。
「早朝に2人で神社や公園へ散歩に行きます。マイナスイオンを吸って地元の神様に『本日もありがとうございます』とご挨拶をするささやかなルーティンが日々の支えです。夫婦はワンチーム。お互いの仕事を尊重し合いながら一日の終わりに『今日も無事に生きられてよかったね』と笑顔で乾杯できる日常を大事にしたいです」
俳優、梨園の妻、そして部屋子の母として笑い合える日常を守りながら、紀香は自分らしく歩みを進めていく。
(取材:坂野敬人、文:山内太、藤原紀香特写分・ヘアメイク:折戸見千瑠、スタイリスト:今井聖子)
画像ページ >【写真あり】書、お花など梨園妻修業の一環として陶芸も手がけ、今や愛之助好物の秋刀魚専用の長皿まで自作できるようになった紀香(他4枚)
