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アップルの共同創業者、スティーブ・ジョブズが亡くなって1年と1カ月が過ぎた。その生涯を描いたウォルター・アイザックソンのベストセラー『スティーブ・ジョブズ』の映画化作品が現在、プリプロダクションに入っている。脚本を務めるアーロン・ソーキンが、初めて内容のアウトラインを明かした。

 

 

米国時間15日に行われたNewsweek&The Daily Beast’s Hero Summitに出席したソーキンは、自身がアカデミー脚色賞を受賞した『ソーシャル・ネットワーク』を引き合いに出し、今度の伝記映画は「ソーシャル~のような入り組んだ構造にはならない」と前置きした上で、「この映画は全体で3つのシーンのみで構成され、すべてリアルタイムで描かれます」と明かし、集まった観客を驚かせた。

 

「リアルタイムとは、観客の皆さんにとっての30分と、劇中の登場人物にとっての30分が等しく流れるということ。カットはありません。3シーンはそれぞれ、3つの主要製品が生まれる直前の舞台裏を描いたものになります。その3製品とは初代マッキントッシュコンピュータ、ネクスト・キューブ、そしてiPodです」

 

初代マッキントッシュが誕生したのは1984年。リドリー・スコットによるTVコマーシャルが放映されたことでも有名だ。その後、社内政治に破れアップルを追われたジョブズはコンピュータ企業NeXTを立ち上げ、1990年にワークステーション「ネクスト・キューブ」を発表。1996年にアップルによるNeXT買収という形で古巣に復帰(業績が傾いていたアップルに技術を”買わせた”と言ったほうが近い)、2001年にはその後の音楽業界と消費行動そのものを変えてしまうほどのイノベーションとなるiPodをリリースした。

 

「映画はこれで全部です」とソーキンは断言する。ラストには1997年の有名な広告キャンペーン「Think Different」の中で流れた”Here’s to the crazy ones,”から始まるナレーションをテキストで映し出すか、もしくはボイスオーバーで使いたい、という構想も明らかにした。

 

キャスティング、タイトルはまだ発表されていない。

 

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