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The Sydney Morning Herald

ハードロック界の重鎮、AC/DCが引退してしまうかもしれない……そんな寂しい噂が彼らの故郷オーストラリアから聞こえてきた。

シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、バンドの中心人物で、作曲とリズムギターを担うマルコム・ヤング(61)が病気療養のため家族と共にオーストラリアへ帰国。ステージに復帰できる見込みはなく、数日中にバンドの活動停止が発表される予定だという。

「サポートメンバーを入れてでも活動を継続してほしい」——ファンからはそんな声も上がるだろう。しかし、それは出来ない相談。というのも、AC/DCのメンバー間には、「1人でもバンドを去ることになれば、活動を停止する」という“協定”が存在しているというのだ。

マルコム・ヤングは脳卒中にかかり、病状は重篤だという。オーストラリアのラジオ放送局3AWのレポーターを務めるピーター・フォードは「AC/DCのツアーはもう2度とツアーには出ないでしょう。もう彼らの演奏を見ることもできません。彼らがレコーディングすることもね」とコメント。

同じオーストラリア出身のロックバンド「The Choirboys」のフロントマンで、マルコム・ヤングの親友であるマーク・ゲーブルもABCのインタビューに応え、「彼の息子のロスから聞いたんだ。もうマルコムは演奏できない。病状は深刻だ。生で演奏することも、録音することもたぶん無理だね」と、フォードの発言を裏付けた。

AC/DCは昨年、結成40年を迎えたばかり。マークは、「メンバーが1人でも抜けたら活動停止」というAC/DCの掟を踏まえた上で、「40周年記念ツアーと、新作アルバムの制作をやめる必要はない」と語る。「数年前に(セッションミュージシャンの)アレックス・ヤングの息子スティーヴィーがライブでマルコムの代役を務めたことがあった。でも誰も違和感を覚えなかっただろう?」。

事実、ボーカルのブライアン・ジョンソンは2012年、ニューアルバムを制作中だが、メンバーの健康問題のために作業が遅れている、と話していた。40周年を記念するツアーの企画も同じく保留されたままだ。この2月には、「確かなことはわからないから何も言えない。確かに、俺たちの仲間の1人は病気に苦しんでる。でもこのことについては言いたくない。プライベートな話だからだ。ヤツは誇り高い男なんだ。でも、5月にはバンクーバーのスタジオに入ってると思うぜ。準備しないとな。バンドは40年続いてきた。だから40回のライブをやりたいんだ。正直、俺たちのファンは世界一さ。全ての人たちに感謝してるよ。ちょっと年は取っちゃったけど、ツアーには出なくちゃいけないと思ってる」とラジオで語っていた。

音楽界からAC/DCが去ってしまうのか、マルコム・ヤング不在のままAC/DCが存続するのか……どちらもファンにとっては辛い未来だ。今はただ、マルコム・ヤングの回復を心から祈りたい。