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GoFundMe

6月17日、米サウスカロライナ州チャールストンの黒人教会「エマニュエル・アフリカ系メソジスト監督教会」で9人が殺害される銃撃事件が起こった。翌日逮捕されたディラン・ルーフ容疑者(21)は人種差別主義者であり、事前に書いたものと見られる犯行声明が見つかったことで、この銃撃は憎悪犯罪であったと断定された。

このあからさまな憎悪犯罪は地元のみならず、全米に衝撃を与えたが、ルーフ容疑者の姉アンバー・ルーフがさらなる“凶行”に及んでいたことがわかった。クラウドファンディングサイト「GoFundMe」で、自分のための寄付を募っていたのだ。

アンバーは6月21日に結婚式を挙げる予定であったが、弟の犯行によりルーフ家は式どころではなくなった。

「私たちの結婚式は、人生の中で最も重要で、特別な日になる予定でした。新しい家族の一員とともに、新生活を始められるはずだったんです。でも、まったく正反対の日になってしまいました。結婚式の日は悲しみと苦悩と恥辱に満ち、一人の男のせいでめちゃくちゃにされてしまったのです。チャールストン銃撃事件が起こり、私たちの人生はガラリと変わってしまいました。メディアは私たちのプライバシーを侵害し、結婚式の情報を垂れ流し、夢の日をぶち壊しました」

確かに同情を集める事態ではあるが、身内による不祥事を「一人の男のせいで」とまるで他人事のように表現している。そして、寄付金の用途がここで明かされる。中止せざるを得なかった結婚式とハネムーンのための資金にすると言うのだ。

「いただいたお金は、中止した結婚式のキャンセル料と、夢のハネムーンのために充てさせてもらいます。10%はエマニュエル・アフリカ系メソジスト監督教会に寄付されます」

GoFundMeの該当ページは6月27日に目標金額5,000ドルで開設され、1,500ドル余りが寄せられていたが、非難が殺到したためか7月2日に本人により削除された。

加害者家族の人権については何時の時代も議論の的となるが、弟が9人もの人々を殺害したわずか10日後に自分の幸せのための寄付を募り始めたとあっては、非常識・不謹慎の誹りは免れないだろう。

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