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炎上した車
(C)19 Action News

スマートフォンは今や我々の生活に欠かせないものとなったが、食事中に話題が途切れるとすぐスマートフォンに手を伸ばしたり、レストランで供された料理を無断で撮影したりと、失礼なユーザーの姿がしばしば話題となる。使う側の良識が問われる昨今だが、「失礼なだけならまだマシ」と思わせられるような事件が米オレゴン州で起こった。

 

18日、ガソリンスタンドで女性を乗せた一台の車が炎上。弟と買い物に行く途中で偶然近くを通りかかった19歳のフィリップ・ビターさんは脇目も振らず、彼女を救出するために駆け寄った。

 

「頭の中は真っ白でした。彼女が目に入って、とにかく事態が悪化する前に助け出さないと、と。彼女に『今からあなたを引っ張り出します。窓ガラスを割りますから、離れていて下さい』と呼びかけました」

 

ビターさんの勇敢な行動で女性は一命を取り留め、その後到着した救急隊員によって病院に運ばれて事なきを得た。車の火を消し止めた消防隊員は、ビターさんの行動はまさに「英雄的だ」と賞賛する。

 

日常風景の中に突如現れた黒煙を上げて燃えさかる車──ビターさんはこれよりもさらに驚いたことがあったと19 Action Newsの取材で語っている。車の周囲に集まった野次馬が女性を助けるでもなく、スマートフォンで動画を撮影していたというのだ。

 

「6人くらいの人が突っ立って、ビデオを撮っていました。『ああ、誰か彼女を助けないとねえ』なんて言いながら、ですよ」

 

前述の消防隊員は、ビターさんがあのタイミングで助け出さなければ、女性に命はなかっただろうと話す。もし、彼が通りかからなければ、車に閉じ込められた女性はビデオに収められながら見殺しにされていたのだ。

 

緊急事態を目撃した場合は、カメラを起動する前に自分にできることがないかどうかを考えるべきだろう。