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ラッパーの50セントがInstagramに掲載した動画(現在は削除済み)が波紋を拡げている。

動画は50セントがシンシナティ空港で「今時の若い奴らはイカれてるぜ」とカメラに向かって独白するシーンから始まる。横を歩く清掃職員にカメラを向けて「名前は?」と話しかけるが、彼は真っ直ぐ前を見たまま、首を横に振りながら歩き続ける。無視されたと思った50セントは彼を撮影しながら「こいつを見ろよ。よくこの仕事に就けたよな。……おい、ふざけんなよ! こういうガキがほんと増えたよ。若い奴らはマジで頭おかしいぜ」と暴言の限りを尽くすのだ。この怒りをファンと共有しようと思ったのだろう。動画をInstagramでシェアしたが、逆に「恥知らず!」との激しい非難を浴びてしまう結果となる。

バイラル化した動画がこの職員の同級生の目に止まり、彼の名前と事情が判明した。50セントが侮辱した職員は高校を卒業したばかりのアンドリュー・ファレル(19)。自閉症だ。同級生は動画にこうコメントした。

「僕は彼と同じ学校に通っていました。彼は非常に重い社会性の障害を抱えています。これまでにあなたがやったような嫌がらせを受け続け、ずっと辛い思いをしてきたんです。あなたは1人で悦に入っていればいい。大勢のファンを失ったと思いますよ」

さらに動画はファレルの両親にも届いた。「なぜ私の子を攻撃するんですか? あの子の何を知っているというの? こういったインターネット上のいじめは、あなたが有名人であろうとなかろうと絶対にするべきではありません。いじめは人を傷つけ、立ち直るためには長い時間がかかるんです」と、母親はテレビ番組の取材で訴えた。ファレルは自閉症だけではなく、聴力障害と社会不安障害も抱えているという。

事件の背景が明かになるにつれて、「50セントは障害者差別の最低野郎」であるとの悪評が広まっていった。また、50セントはEFFENというウォッカの広告塔を務めているが、バーやラウンジがTwitterで「もううちの店ではEFFENは出さないよ」とボイコットを次々と表明し始めた。「EFFENの最高の使い途を考えた!」とトイレに流す写真をシェアしたラウンジもあり、EFFENのメーカーが遺憾の意を表明するに至った。

この状況に恐れをなした50セントは、今週火曜に短い謝罪文を発表した。

「空港での出来事は、不運な誤解から生じました。心からお詫びします。侮辱するつもりはありませんでした。あなたとあなたの家族の幸せを祈ります」

ファレル家はこの謝罪を受け入れ、50セントに自閉症の支援団体へ1万ドルを寄付するよう、弁護士を通じて願い入れた。50セントは事態の収束を図るべく10万ドルを寄付。ここで止めておけばよいものの、寄付を報じたニュースのスクリーンショットを「言いふらしてくれ!」とのコメント付きでInstagramに投稿し、「偽善者!」「金で何でも解決できると思ってるのか? 間違ってるぜ。神は何でもお見通しだ」「バカなゴリラだな」とさらなる炎上を自ら招いている。

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