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ShanghaiEye/ Twitter

中国・上海にあるIKEAのカフェテリアには、他国のそれとは少々違う風景が広がっている。毎週火曜から木曜の午後は、出会いを求める年配の人々が大挙して押し寄せるのだ。しかも飲み物すらオーダーせずに席だけ占領し、パートナーを求めてひたすらお喋りに興じるという。この状況に業を煮やしたIKEAは、飲食物のオーダーをしない客の利用を禁じることを決定した。

 

IKEA上海店のカフェテリアはいつの頃からか、離婚した人や伴侶に先立たれた人が新たなパートナーを探すためのサロンとして利用されるようになった。700席を超える店内はそんな高齢者で溢れ返り、食事をするために来た客が近寄れないほど混雑していたという。飲食物を持ち込み、長時間に渡り大声で喋りまくる高齢者の横暴には、日頃から「何も頼んでいないのに席を占領してよいのか」との苦情が絶えず、IKEAがついに「No Food, No Seat」のルールを定めたのだ。

 

China Dailyの取材に対し、ある引退した工場労働者は「出会いを求めるためにここへ集まっているのは事実です。でもトラブルのタネだと思われるのはいやですね。これまでにマクドナルドやケンタッキーフライドチキンにも行っていたんです。でもそこは若い人たちが多くて我々は疎外感を覚えていた。上海で高齢者が集まれる他の場所があるなら、ちゃんとお金も払うしもっと遠くまで行ったっていいですよ」とコメント。

 

新ルール発効後も出会いを求める高齢者はやはりIKEAに集まっているという。カフェテリアのメニューでもっとも安い4元(約60円)のクロワッサンを一つずつ買って。

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