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2013年のモントルー・ジャズ・フェスティバルで歌うレナード・コーエン 写真:ロイター/アフロ

 

シンガーソグライター・詩人として数々の偉大な作品をこの世に送り出したレナード・コーエンが死去した。82歳だった。

 

公式Facebookページに掲載された訃報には、「我々は、最も尊敬され、最も多作な空想家の一人を失いました。お別れの会は後日、ロサンゼルスで行います。家族は、プライバシーを尊重してもらうことを望んでいます。死因はまだわかっていません」と綴られている。

 

コーエンは1934年、カナダ・ケベック州に誕生した。10代の頃にギターと詩作を始め、大学在学中に初の詩集を刊行。卒業後はギリシャのイドラ島へ移住し、詩集『Flowers for Hitler 』や小説『The Favourite Game』などを上梓するが、なかなか芽が出なかった。そして1966年にニューヨークへ渡り、シンガーソングライターとしての道を歩み始める。

 

彼が紡ぎ出す音と詩は高い評価を受け、70〜80年代に最も成功したアーティストの一人となった。その音楽は後進のミュージシャンに多大な影響を与えた。同時代に活躍した7歳下のボブ・ディランとはまさに盟友。互いを心から尊敬し合い、この時代の音楽を牽引し続けた。

 

年を重ねても精力的に活動を続け、10月26日には約2年ぶりとなるアルバムをリリースしたばかりだった。10月13日に行われた試聴会にも姿を表し、ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞について「エベレストの頂上にメダルを飾るようなものだよ」とユーモラスにコメントしていた。アルバム発売に先がけ、文学誌『The New Yorker』のオンライン版に10月17日に掲載された「LEONARD COHEN MAKES IT DARKER」という記事では、ディランがコーエンの音楽性の素晴らしさについて言葉を尽くして語っている。

 

同記事で、コーエンは「もう死ぬ準備はできている」と口にしていた。後日、「冗談だよ」と笑っていたというが、今考えてみれば、彼はその頃から人生の幕の引き方を考えていたのかもしれない。

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