いつの頃からか、4月1日は様々な企業がオフィシャルサイトを渾身のジョークで飾るようになった。毎年「まとめ」が多数作られ、秀逸な仕掛けはニュースでも取り上げられる。エイプリルフールは今や、企業にとって認知度や好感度を一気に上げられる重要なマーケティングツールとなったと言えよう。
今年も世界中のサイトがジョークセンスを競ったが、あるサービスに仕込まれたイタズラが「悪魔的」「シャレにならない」と波紋を拡げている。仕掛け人は米国のポルノ配信サイト「PornHub」だ。
ユーザーがビデオをクリックすると、ポップアップウィンドウが開く。そこにはFacebook風の「いいね」マークと共に、「シェアしてくれてありがとう」というメッセージが表示されるのだ。ご丁寧に「PornHubは、自動的にあなたのソーシャルメディアアカウントにビデオをシェアするようになりました」との説明付きだ。
さらに「友人や家族に、手動でシェアする手間はもう必要ありません! この革命的なシステムがあなたに代わってシェアしてくれるのです! 自動でね!」。面倒を省いてあげました、と言わんばかりの自画自賛コメントが、焦るユーザーに追い打ちをかける。
下には「ありがとう、PornHub!」と「まじかよ、今すぐ撤回しろ!」という2つのボタンが。後者を押すと、「エイプリルフールでした! あなたの閲覧履歴は常に保護され、安全ですので安心してね」とネタばらしのメッセージが表示される仕組みだ。
Twitterでは騙された人々の阿鼻叫喚が散見される。
「ふざけんなよ、くたばれPornhub。エイプリルフールって忘れてたぜ」
「これを見たとき、どれほど俺がショックだったかわかる?」
「まじで心臓が止まるかと思った」
「死ぬかと思った。これで心臓麻痺を起こした人がいそう」
ユーザー心理をよく理解したイタズラだが、少々やり過ぎだったかもしれない。