ワイオミング州キャスパーで紙皿製の観測メガネを着けて皆既日食を見守る人々
写真:UPI/アフロ
8月21日に米国で観測された皆既日食を、18歳以上の米国人のうち88%を占める2億1500万人が見ていたことがミシガン大による調査で明らかとなった。屋外に出て直接日食を見た人は1億5400万人、インターネットのライブ中継で鑑賞した人は6100万人だったという。
同大学の社会調査研究所 国際科学リテラシー向上センターの責任者ジョン・ミラー氏は、これを「前代未聞」と評する。
皆既日食は18カ月ごとに起こっているが、観測地点を地球規模に限定すると非常に遭遇しづらい希少な現象となる。今回の大陸横断は実に99年ぶりとあって、米国民はこぞって待ち受けていた。
米国で最も視聴率を稼ぐ国民的イベントであるスーパーボウルでさえも、今年の視聴者数は1億1130万人。そのほぼ倍の人々が世紀の天文ショーを目撃した計算になる。日食がワシントンを通過した際は、トランプ大統領一家も専用のメガネをかけて空を見上げていた。
次に皆既日食が観測できるのは2019年7月2日、場所はチリだという。