ジェームズ・ガンドルフィーニが10代の息子と絆を深める旅行中に亡くなった。19日(水)、人気ドラマ『ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア』でお馴染みのジェームズは、イタリアで重度の心臓発作のため急死しており、ゴシップサイトTMZが伝えたところによると、その旅行先では初婚でもうけた息子と一緒だったという。51歳の若さで他界したジェームズは、シチリア島のタオルミーナ映画祭に出席する前に、息子のマイケルさんと「男だけの」旅行を計画していたという。
マイケルさんの母親で、ジェームズの初婚相手であるマーシー・ウダールスキーさんは、ジェームズの急死の一報を聞きつけてすぐにイタリアへの航空券を予約し、息子の元へと駆け付けたと言われている。
一方、米ケーブルテレビ放送局HBOの大ヒットドラマ『ザ・ソプラノズ』でマフィアのボスで主人公のトニー・ソプラノを演じ、3つのエミー賞を受賞するなど批評的にも評価されていたジェームズの訃報が駆け巡ったことで、業界からはジェームズの死を惜しむ声が続々と届いている。HBOは「我々の家族の中で最も愛された1人を失ったことに、弊社一同ショックと同時に、計り知れない悲しみの気持ちでいっぱいです。彼は素晴らしい人間性と才能を持っていましたが、それ以上に大事なこととして、人間の肩書きや地位に関係なく、すべての人間に平等に尊敬の念を持って接した、優しく、愛される人物だったのです。ジェームズは長年に渡って、そのユーモア精神や温かみ、そしてその人間的魅力によって我々の多くを感動させてくれていたのです」「辛い時期になりますが、残された奥様とお子さん達に哀悼の念を捧げます。我々すべてから深く惜しまれることでしょう」との声明を発表している。
さらに、『ザ・ソプラノズ』のクリエーターで脚本も執筆したデヴィッド・チェイスも「彼は天才でした。彼のどんな小さな演技でも見たことがある人間なら、それを実感しているはずです。彼は現代にとどまらず、
史上最も優れた俳優の1人です。その天才のゆえんは、彼のあの悲しげな瞳にあるのです。『自分じゃ分かってないでしょう。君はモーツァルトみたいさ』って何度も彼に言ったことを覚えています。すると彼は電話の向こう側で沈黙していたんです」「デボラ、マイケル、リリアーナにとっては辛いことでしょう。他の人間にとっても辛いことです。難しいときもありました。でも、彼は私の仕事上のパートナーであり、ある意味兄弟でした。説明できないですし、これからもそうでしょう」と続けた。
急逝したジェームズの残された家族には、息子のマイケルさんをはじめ、2度目の妻であるデボラ・リンさん、そしてデボラともうけた生後8ヶ月のリリアーナちゃんがいる。