アフリカ歴訪中、エジプトを訪問したメラニア夫人 (写真:AP/アフロ) 画像を見る

 

トランプ大統領の妻、メラニア・トランプ夫人がABCニュースのインタビューで、自らを「世界でいちばんいじめられている人間」だと発言し、波紋を拡げている。

 

選挙期間中、インターネット上でのいじめ問題に取り組むと公言していたメラニア。
今回、アフリカ訪問中に行われたインタビューで、「ソーシャルメディアをどう考えていますか? 選挙運動ではネット上のいじめ問題について話していましたよね。あなたの身に何かがあったのですか? もしくは何かを見たのでしょうか」と問われ、
「私は世界で最もいじめられている人間だと言えるかもしれません」と答えたのだ。

 

インタビュアーが少し面食らいながら、「あなたは、自分が誰よりもいじめられていると?」と聞き返すと、「その中の1人、というところですね。人々が私について何と言っているか、実際に目にしたことがあればわかってもらえると思うのだけど」と言葉をつないだ。

 

メラニア夫人は今年5月から「Be Best(最高になろう)」というスローガンを掲げ、ネットいじめ防止のキャンペーンを展開している。

 

インタビュアーが「あなたは大人ですよね。それに、自分は強い、とも言っておられましたが」と突っ込んだ質問を投げかけると、「このキャンペーンがソーシャルメディアをはじめとするオンライン上の言動に焦点をあてている理由はそこにあるのです。子どもたちには誰でも見られる場所での感情的な言動について教育する必要があると考えています。彼らが大人になれば、この問題にどう向き合うかを知るでしょう。これはとても重要なことです」と答えた。

 

メラニア夫人は夫が大統領選に出馬して以来、インターネット上で数え切れないほどの誹謗中傷の矢面に立たされてきた。夫の過激な発言や施策に反感を持つ人々の怒りの矛先が、妻である彼女に向かってしまうのだ。また、移民である故の訛りをからかわれたり、「モデル時代にコールガールをしていた」という噂が一人歩きしたり、ファーストレディがソーシャルメディア時代の弊害とも言うべき“いじめ”の被害者であることは事実だ。

 

今週、Instagramは機械学習の技術を用い、いじめ投稿を検出する機能を実装することを発表。外見や人格を攻撃したり、写真を並べて一方をけなしたりといった投稿が運営側に自動的に通報されるようになる。「ネットいじめ」の温床であるソーシャルメディアが本格的に対策に乗り出すことで、状況は改善してゆくのだろうか。

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