画像を見る

樹木葬や海への散骨、手元供養など、お墓のあり方が多様化している昨今、ペットの弔い方にも様々な選択肢が登場しているようだ。

 

今年1月に愛猫「ピカチュウ」を糖尿病の合併症で失ったスティーヴ・ムントさん。SPACE.COMによると、宇宙ファンのムントさんはピカチュウの遺灰を地球の周回軌道に打ち上げることを計画しているという。

 

ペットの宇宙葬ビジネスを手がけるテキサス州ヒューストンのセレスティス社は、「地球軌道」と題したプランを2014年から提供している。価格は4,995ドル(約55万8,000円)からで、ムントさんは、クラウドファンディングサイトで募った資金と自身の貯金を合わせて既に契約書にサイン。これまでに同社は二頭の犬の遺灰を宇宙に送ったが、猫の依頼はこれまでになかったという。ムントさんは、「ピカチュウは、今までどんな猫も経験したことのないような方法で送り出されるのです。彼の心の一部は地球の軌道まで旅し、地球を見守ってくれるでしょう。ピカチュウが最初の猫となり、宇宙探検家として語り継がれていってほしい」と語る。

 

ピカチュウの遺灰は、今後18カ月以内に打ち上げられる人工衛星に副次的な貨物として搭載される。遺灰の入った容器は地球の軌道に乗った後、やがて大気圏に再突入し、わずかな悪影響も及ぼすことなく流れ星のように蒸発するという。

 

猫が宇宙へ行くのは、これが初めてではない。1963年にフランスが打ち上げたロケットにフェリセットという名の猫が搭乗していた。ロケットは高度209kmまで上昇し、打ち上げた15分後に地球へ帰還。フェリセットは打ち上げ前後の体の状態を比較、研究され、宇宙科学の発展に寄与した。

 

猫としては2匹目だが、猫の遺灰としてなら史上初。ピカチュウの旅路が素晴らしいものになることを願う。

【関連画像】

関連カテゴリー: