ミスUSAに選ばれたチェズリー・クリスト(写真:REX/アフロ) 画像を見る

米国を代表する3大ミス・コンテストであるミスUSA、ミス・ティーンUSA、ミス・アメリカ。

 

昨年9月のミス・アメリカでは作曲家のニア・フランクリンが、今年4月のミス・ティーンUSAでは18歳のカリエフ・ガリスがそれぞれ優勝した。2人とも黒人女性だ。

 

そして、各州の代表が全米一位の座を争うミスUSAのコンテストが先週行われ、ノースカロライナ州の黒人弁護士チェズリー・クリストが栄冠を手にした。これは、米国の3大ミス・コンテストを史上初めてアフリカ系女性が全て制覇するという歴史的な瞬間だった。

 

ミスUSAとミス・ティーンUSAはミス・ユニバース機構が、1世紀近くの歴史を持つミス・アメリカはミス・アメリカ機構が運営。かつては容姿が勝敗を大きく左右する「美人コンテスト」の側面が強かったが、近年は水着審査が廃止されたり、ミス・アメリカの運営本部が「美人コンテストではない」と発言したりするなど、より出場者の素質や内面を重視した審査が行われるようになってきた。

 

米国時間7日朝に放送されたCBS This Morningに、3人の優勝者が揃って出演し、今の気持ちを語った。

 

「今回の結果は、私たちがどれほど努力し続けなければならないかということに気づかせてくれました。ウルスラ・バーンズがゼロックスのCEOを退任して、フォーチュン500の中に黒人女性のCEOはいなくなりました。これは残念なデータです。だからこそ、今回の歴史的な受賞は、本当に祝福されるべきことではあるのですが、私たちにはすべきことがまだまだあるのだということを改めて思い出させてくれたと思います」と、ミスUSAのクリストは謙虚に語った。

 

ミス・アメリカのフランクリンは「象徴的な結果だと思います。人はなりたいものになれる、というメッセージを発信し、多様性も示すことができたのではないでしょうか」。

 

ミス・ティーンUSAのガリスは黒人の父と白人の母を持つミックスで、地方大会からずっとアフロヘアスタイルを貫き話題となっていた。「二人種の子の母親や、自身が二つのルーツを持つ子どもたちからたくさんメッセージをもらっています。中にはありのままの髪の毛でいるのを怖がっている女の子もいます。彼らはみんな、彼らの人生に私が大きな影響を与えた、と言ってくれました。本当に嬉しかった!」と笑顔を見せた。

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