米カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事は4日(現地時間)、「2019年野生動物保護法案」に署名した。この法律によりカリフォルニア州では今後、私有地・公有地を問わず毛皮の採取を目的とした捕獲が違法となる。
法案を提出したロレーナ・ゴンザレス議員は「毛皮目的の捕獲は特に残酷で、明らかに不要であり大きな犠牲を払うだけ。止めるべき時が来た」と訴えていた。Los Angels Timesによると、議会はさらに、コートを含むあらゆる毛皮製品の販売禁止や、家畜、ペットとして飼育されている馬、犬、猫を除く動物をサーカスで使役することを禁じることも検討しているという。
2017年には、68人の狩猟者によりコヨーテ、ハイイロギツネ、ビーバー、アナグマ、ミンクなど1,568頭の動物が殺されているとカリフォルニア州魚類野生動物局が報告している。狩猟者は毛皮を傷つけないよう、首を絞めたり、殴ったりして動物たちの命を奪うという。
かつて、動物の捕獲ビジネスはカリフォルニア州の経済を支えていた。ゴンザレス議員が「我々の動物たちとの向き合い方に大きな変化が起こっている」と語るように、人間が動物を搾取する時代の終わりも近いのかもしれない。