ジョージ・フロイドさんの死に端を発する人種差別撲滅を訴える運動「Black Lives Matter」は米国から世界中に拡がり、大きなうねりとなっている。
今年に入ってから、白人が黒人の命を奪う事件が連続して起こっている。2月にはアフマド・アーベリーさん(当時25)が、ジョギング中に白人親子に射殺された。目撃者によると、親子は倒れたアーベリーさんにひどく侮蔑的な言葉を投げかけていたという。3月には救命救急士のブレオナ・テイラーさんが、捜索先の住所を間違えて押し入ってきた白人警官に8発もの銃弾を撃ち込まれて殺された。
この2件の事件で高まっていた人種差別への怒りが、ジョージ・フロイドさんの死でついに爆発した形だ。
メーガン妃が哀悼の意を表する動画メッセージを公開したり、『スター・ウォーズ』に出演した俳優ジョン・ボイエガが抗議集会で声を枯らして「差別がどれほど辛いものなのかをわかってほしい。もうこんなことは終わりにしよう」と訴えたりと、各界の著名人も次々と行動を起こしている。
そんな中、ラッパーのカニエ・ウェストが、フロイドさん、アーベリーさん、テイラーさんの遺族に200万ドル(約2億2千万円)を寄付したとVariety誌が報じている。
ジョージ・フロイドさんの6歳になる娘ジアナちゃんが大学を卒業するまでの学費を全てカバーする他、アーベリーさんとテイラーさんの弁護士費用などに充てられるという。
ウェストは自身のホームタウンであるシカゴで行われた抗議デモに参加。同市で資金繰りに困っている黒人経営の企業にも援助金を出すと表明している。