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俳優のライアン・レイノルズ(43)が、赤いドレスを着たテディベアを見つけてくれた人に5,000ドル(約53万円)の謝礼金を払うとTwitterで明言している。彼の所有物ではないぬいぐるみに、一体なぜこのような申し出をしたのだろうか。

 

テディベアの持ち主はカナダ・バンクーバー在住のマーラ・ソリアーノさん(28)。カナダCBCによると、彼女は先週金曜日、大切な書類やiPad、Nintendo Switchなどが入ったバックパックを盗まれてしまった。その中には、彼女が何よりも大切にしているテディベアもあった。「iPadなどは戻ってこなくても平気です。でも、ベアだけは返してほしい」とソリアーノさんは訴える。このベアには、昨年6月にがんで亡くなった彼女の母親の声が録音されているという。

 

「愛してる。あなたを誇りに思うわ。ずっとあなたと一緒にいるからね」

 

ソリアーノさんによると、母親はホスピスに入った後に声が変わってしまったという。ベアに記録された声は、そうなる前に本来の母親の声を留めた最後の録音だった。53歳という若さでこの世を去ってしまった母のかけがえのない思い出を必死で取り戻そうとする姿は多くの人を動かした。

 

CBCのレポーター、デボラ・ゴーブルはTwitterで情報提供を呼びかけている。盗まれたバックパックのメーカー、ハーシェルは新しい製品を特別なアクセサリー付きでソリアーノさんに贈った。そして、ゴーブルのツイートで事件を知ったカナダ出身のライアン・レイノルズは「このベアをマーラのもとへ戻してくれた人へ5,000ドルを支払います。質問はなし。僕たちは皆、このベアが家に帰ることを望んでいます」と申し出たのだ。

 

レイノルズのツイートは9万回近くリツイートされ、世界中の人が事件を知るきっかけとなった。ベアが無事にソリアーノさんのもとへ帰ってくることを願ってやまない。

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