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黒人に対する構造的人種差別の撲滅を訴える「Black Lives Matter」運動のきっかけとなった2020年のジョージ・フロイド事件。警官に膝で首を押さえられて命を落とした黒人男性ジョージ・フロイドさんは、運動のシンボルとして世界中にその名と顔を知られるようになった。

 

そんな彼の遺族が、ラッパーのカニエ・ウェスト(現在の本名はYe)に対し、2億5千万ドルの訴訟を起こすと発表した。The Guardianなど欧米の複数のメディアが報じている。

 

カニエ・ウェストといえば、「White Lives Matter(白人の命も大切)」と書いたTシャツを着用したり、保守系の交流サイト「PARLER」を買収してトランプ元大統領を運営側に招聘する意志を見せたりと、多方面からの批判を招く行動を続けてきた。また、反ユダヤ主義的な発言が原因でTwitterアカウントも停止された。

 

今月15日、ウェストはポッドキャストで、フロイドさんの死因は警官による暴力ではなく麻薬の一種であるフェンタニルの過剰摂取だったと発言。これを受け、フロイドさんとの間に娘のジアンナさんをもうけたロキシー・ワシントンさんは、2億5千万ドル(約373億円)の損害賠償請求訴訟を起こすと明らかにした。

 

TMZによると、フロイドさんの遺族は「カニエ・ウェスト氏の発言は明らかな虚偽で、悪意があります。彼の発言はジアンナを再度傷つけ、彼女にとって危険で不健康な環境を作り出しています」と主張しているという。

 

代理人弁護士のパット・D・ディクソン3世は、「ウェスト氏に、彼自身が発した重大な発言に対する責任を取らせることが主眼である」と訴訟の目的を示した上で、フロイドさんに関する発言全てをインターネット上から削除すること、二度とフロイドさんの名を口にしないことを含めた停止命令の執行を裁判所に求めている。

出典元:

WEB女性自身

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