’21年、米フロリダ州で13歳のトリスティン・ベイリーさんが殺害された事件の公判が6日に開かれ、陪審員の評決が出る前に被告人自身が有罪を認めたと、WJXT-TVなどが報じた。
ベイリーさんは’21年の母の日、森の中で刺殺体となって発見された。遺体には114カ所もの刺し傷があり、そのうち49カ所が手や腕に集中していた。咄嗟に体をかばった際の防御創だったと見られている。
遺体発見の翌日に逮捕されたのは、被害者の同級生で当時14歳だったエイデン・フッチ被告。計画的で残忍な犯行であることから、フッチ被告は未成年ながら成人として第一級殺人罪で起訴され、法の裁きを待っていた。
捜査の過程で、フッチ被告の自室から血まみれになった裸の女性を描いたノートなどが見つかり、事件前には友人に「誰かを森に連れて行って刺し殺してやりたい」と語っていたことがわかったという。
New York Postによると、友人の1人は捜査官に、「エイデンはずっと暴力や殺人について妄想していました。カッとなって、同級生をターゲットに選んだのだと思います」と話している。
また現場近くの防犯カメラには、ベイリーさんとフッチ被告が一緒に歩いて去って行く様子が映っていたが、戻ってきたときの映像ではフッチ被告が1人だったことも確認されたとNew York Postは伝えている。
ベイリーさんを心配した家族が、隣人の協力を得て捜索活動を行っていた頃、フッチ被告の母親であるクリスタル・レーン・スミスは、息子の衣類についていた血液を必死に洗い流していたという。後日、浴室のシンクとフッチ被告のデニムから血液反応が出たため、スミスは逮捕され、第三級重罪にあたる証拠改ざんの罪で起訴された。
フッチ被告は刑務所に収監されている間、他の受刑者に犯行を自慢するように語ったり、職員や受刑者を脅したりと問題行動が多く報告されているという。
犯行当時14歳だったため死刑は免れるが、終身刑が言い渡される可能性があるとWJXT-TVは報じている。4月までに行われる判決公判で量刑が確定する。