日本でも大人気の映画『プラダを着た悪魔』。アン・ハサウェイ演じるジャーナリスト志望の主人公が、鬼のように厳しいファッション誌編集長のもとで成長していく物語だ。そんな『プラダを着た悪魔』の現実版ともいえる求人が話題を呼んでいる。
原作となった小説を書いたローレン・ワイズバーガーは、かつてアメリカのファッション雑誌『Vogue』で女性編集長アナ・ウィンターのアシスタントとして働いていた。アナ・ウィンターはカリスマながら非常に仕事にストイックなことで有名な人物のため、『プラダを着た悪魔』の鬼編集長のモデルではないかといわれているのだ。ワイズバーガー自身は、アナがモデルであることは否定しているものの、二人の編集長の雰囲気はあまりにそっくりである。
そんななか、日本でも注目を集めているのが『Vogue』を発行するアメリカのコンデナスト社のホームページに6月13日ごろに掲載された”求人情報”だ。
そこには、「Vogue編集長およびグローバルコンテンツ最高責任者のアシスタント(Assistant to the Editor in Chief- American Vogue and Global Chief Content Officer)」との記載が。つまり、アナ・ウィンターのアシスタント。まさに『プラダを着た悪魔』の主人公と同じような職種なのだ。
気になる詳細はというと、勤務地はニューヨーク、仕事内容は編集長のスケジュールの調整を含む”戦略的なカレンダー管理”から始まり、電話・メール対応、会議室の予約や端末のセットアップ、資料の準備/印刷、出席者の調整など、あらゆる社内会議の手配、オフィスのメンテナンス。くわえて、「あらゆる事柄において、心の知性、判断力、思慮深さ、機密性を発揮すること」「問題を予測し、回避する能力を実証すること」他多数……。とにかく多岐にわたり“ハード”に見える。
応募のための最低条件は、大学の学位、G Suiteに習熟していること、国境を越えてあらゆるレベルの人々と快適に連携できる口頭でのコミュニケーション能力、文法や校正能力など、優れた文書コミュニケーション能力、優れたマルチタスクスキルと時間管理スキル……などなど、こちらもハードルの高そうな項目がずらり。
最も気になる給与については、《予想基本給は 60,000 ドルから 80,000 ドル》とのこと。1ドル141円として日本円に換算すると、年収846万~1128万円となる。
SNS上でこの求人を見た日本のユーザーは、このアシスタントの給与水準に戸惑う声があがっている。
《アシスタントとはいえマンハッタンでこの給料はプラダを着させてくれない悪魔なのでは……》
《今の物価考えたら給与が安すぎなのではないかと思ってしまうのだが実際どうなんだろう》
《NYでこの給料は安すぎでしょ》
お金では得られない体験ができそうだ。