新作ドラマ『アイリス』(KBS)のロケで、3月9日に来日したイ・ビョンホン(38)。
 3月末まで約3週間に及ぶ日本ロケの舞台は秋田。韓国政府諜報員に扮した彼の潜伏シーンを県内各地で撮影中だ。
「秋田では、雪山をバックにした逃亡シーンのほか、ビョンホンさんと恋人役のキム・テヒさん(28)が休暇で日本を訪れ、スキーを楽しむ回想シーンなどを撮影します」

 とドラマ広報担当者。しかし、ロケの様子については、
「いっさい教えられません」とのこと。ならばと本誌は秋田に飛びビョンホンのこれまでの10日間の足取りを追った。
「滞在初日の夜は、出演者とスタッフ、関係者を招いた歓迎会が開かれました。バイキング形式の夕食でしたが、ビョンホンさんは炭水化物をほとんど取らず、野菜サラダを召し上がっていました」
 と話すのは、田沢湖畔にある『湖畔の杜レストランORAE』のスタッフ。
「当店オリジナルの“桜酵母ビール”で乾杯したビョンホンさんは、グラス1杯で顔をほんのり赤らめていました。
 会場では、WBCの日韓戦が生中継されており、ビョンホンさんも試合の行方を気にされているようでした(笑)」

 ロケは翌10日から本格的にスタート。田沢湖の“辰子像”をバックに、2人の抱擁シーンなどが撮影された。
 11日は、秋田市内に移動し、土崎港でのロケ。停泊中の船内で、激しいアクションシーンが撮影されたという。
「今回の撮影に当たっては、外見だけでなく体力そのものを向上し、維持できるよう、トレーニングを続けています。
 宿泊ホテルにダンベルなどの運動器具一式を用意していただき、撮影終了後も自室で体作りに励んでいます」
(ビョンホンのマネージャー)
 翌日も市内でのロケは続き、秋田有数の繁華街“すずらん通り”での撮影には100人を超える見物客が殺到した。
「うちでは着替えの場所と控室を提供しましたが、ビョンホンさんはスタッフ以上に周囲に気を配っていましたね。
 日本語で『よろしくお願いします』と挨拶したり、居合わせた常連客に話しかけたり、とても気さくな方でしたよ」
 とは、同商店街の中華料理店『一元』のご主人。
「みなさんロケ弁を持参していたので特に食事の用意はしませんでしたが、彼に当店自慢の水ギョーザをお出ししたら、とても喜んでくださって」
 この日、ビョンホンはロケ弁にほとんど手をつけず、水ギョーザと野菜サラダで遅い昼食をすませたそうだ。
「サラダといっても、生野菜にオリーブオイルをかけただけのシンプルなものでした。
 その後、ファンの方が店に来て、彼が食べ残したサニーレタスやタバコの吸い殻を持ち帰っていきました(笑)」
 ホール担当の奥様は、
「帰り際、私が『頑張ってね』と声をかけると、彼はにっこり笑って、『またあとで……』と言うんです。恐らく『また会いましょう』と言いたかったんでしょうね(笑)」
 店内には、彼が感謝の気持ちを込めて書いたサインが掲げられていた。
 13日は、美しい樹氷群で知られる北秋田市の『阿仁スキー場』に現れたビョンホン。
「当日は、朝早い時間からメークにとりかかり、10時ごろに撮影がスタートしました。
 それまでは笑顔で応対していたビョンホンさんですが、撮影場所に向かうときには別人のような表情になっていました。顔に黒い斑点を作り、凍傷のメークを施していたので迫力がありましたね」
(阿仁スキー場関係者)
 撮影現場の山腹には、スノーモービルで移動。後部座席にビョンホンを乗せた、北秋田市役所職員はこう証言する。
「日本語で『お願いします』『ありがとうございます』と挨拶されて、とても礼儀正しい印象を受けました。私が、
『寒いので気をつけてください』と声をかけると、一生懸命それに応えようと、韓国語でお話しされていました」

 この日の昼食は、おにぎりとキムチ、豚肉の炒め物など。
 時間が押したため、山腹でのランチタイムとなった。
「体力がいる撮影ですから、出演者やスタッフはかなりの食事量でした。でも、ビョンホンさんは野菜サラダしか食べていませんでしたね。
 しかも、なぜか1人だけ座らずに“立ち食い”なんです。
休憩中もアクションの練習をしたり、絶えず体を動かしていました」(前出・市職員)
 日本での食事は野菜が中心のようだが、体力は大丈夫?
「もちろんサラダだけではなく、ジャガイモやサツマイモ、お米も食べていますよ(笑)」
 とのマネージャーの言葉を聞いて一安心。しかし、ハードなスケジュールに変わりはなく、ビョンホン自身も、
《これまでは撮影スケジュールがびっしりで温泉などを楽しむ時間が取れていないが、ロケ終了までには何とか時間を見つけて楽しみたい》と、地元紙『秋田魁新報』のインタビューに答えている。
 ちなみに、18~19日のロケ地は、“なまはげ”で知られる男鹿市。撮影は、半島の突端に位置する高級温泉旅館を貸し切って行われた。ここでビョンホンはつかの間の温泉タイムを満喫したようだが、
「彼は1人きりで過ごす時間がほしいようです。外国のロケ地では、オフに“ぶらり歩き”をするのが恒例ですから、今回も『すきあらば……』と企んでいるようですよ
(笑)。
 ただ今回は、どこに行っても必ず、熱心なファンの方々が先回りしていらっしゃるので難しいかもしれませんね」
 とドラマ関係者。撮影は徹底した情報統制のもとで行われており、ビョンホンも、
『彼女たちはどうしてスケジュールがわかるのかな?』と驚きを隠せない様子だという。
『どこで何をして、何を食べたか思い出せないほど忙しい』と、撮影に没頭するビョンホンに代わり、マネージャーからメッセージをもらった。
「日本ロケ終了後は、スケジュールに1カ月ほど余裕ができますが、その後はドイツでのロケが予定されています。
 国内外のファンを長くお待たせした分、必ずご期待に沿える内容になると思いますので、応援お願いします!」

 今年9月以降、世界16カ国で放送予定の『アイリス』。日本での過酷なロケは、まだまだ続く―。

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