ピアノと柔らかい歌声で人々の心を癒すアーティストのホミン。今回は韓流の名MCとしても活躍している夫・古家正亨氏と日韓エンタメの現状からふたりの出会いまで幅広く語ってもらった。
Hermin(ホミン/右)
2006年、ピアノ系シンガーソングライターとして韓国でデビューして以来、日常的な風景を描写した歌詞と、心温まる洗練されたハーモニーで多くのファンを魅了。2009年からは結婚を機に、拠点を日本に。以降、音楽活動だけでなく、イラストレーターやエッセイストとしても活躍し、アーティストとして進化中。最近は、北欧の文化や生活に興味を持ち、自らのライフスタイルや作品作りにも影響を与えている。日本人の旦那と韓国出身のミックス犬“こん”と一緒に楽しい生活を過ごしている。
古家正亨(ふるやまさゆき/左)
北海道出身。ラジオDJ、テレビDJ、韓国大衆文化ジャーナリスト、帝塚山学院大学客員教授、北海道科学大学客員准教授、韓国観光名誉広報大使。BS11『韓ラブ』のMCや放送12年目を迎えたInterFM『K-generation』のDJとしても活躍。2015年2月には、韓国大衆文化の日本での伝播を評価され、韓国文化院、KOCCA主催の第1回KoCoLoアワードで功労賞を受賞。
―――お二人が出会われたきっかけが気になります。
ホミン:最初の出会いは、私が韓国でアーティスト活動をしていたとき。古家さんは今もそうですが、韓国の音楽を日本に伝える仕事をしていました。そして、インディーズの音楽も紹介したいと思ったらしく、韓国に来て、あまり知られていない私のようなミュージシャンにもインタビューをしてくれたんです。それが’08年の夏。それから1年間は何もありませんでした。その後、古家さんから“レーベルを立ち上げたから、あなたのアルバムも発売したい”という連絡が来て、そこから本格的に一緒に仕事をするようになり、仲良くなって・・・という感じです。
古家正亨:’08年の段階では、まだ全然K–POPが日本で普及していなかったので、情報量が少なかったこともあって、だったら・・・という思いで、自分でK-POP専門のCDレーベルを作ったんです。アイドルではなく、韓国のアーティストで実力のある方を紹介しようと。アーティストを呼んで、ライブもやって、音楽を実際に聴いてもらった上でアルバムを買ってもらおうと考えた時に浮かんだのがホミンさんだったんです。ピアノ弾き語りの女性シンガーソングライターって、その頃はあまりいなかったんですよね。それでお会いして話をしてみたら、もともと日本で活動をしたい気持ちはあったと答えてくれたので、じゃあ、やりませんか?と。’09年の5月くらいにレコーディング作業を始めて、アルバムの発売が8月1日。ほぼ3か月で作業を終えました。プロモーションは自分のツテのある札幌、当時帯番組を持っていた大阪、それから東京。でも、お金がないのでマネージャーをつけることができず2人で回りました。その時もまだ僕たちの関係は仕事のパートナーでした。プロモーションが終わった時に「じゃあ僕も時々ソウルに出張するから、ご飯でも食べようか」と話してソウルで再会。その時に“あぁ、こういう女性と一緒にいれたらいいな”と感じて、その3か月後にはもう結婚式を挙げていましたね。
―――3カ月!?何か急な展開があったのですか?
ホミン:ここまで結婚も早くするとは思っていませんでしたが、遠距離だから何かと不安もありましたし、ビザなど色々手続きも大変でした。そういったこともあり、早く籍を入れてスムーズにしたいという話しを両親にしたら、父から「結婚式挙げる前に籍を入れるのは絶対だめ」って言われて、それで早く結婚しなさいって言われて式を挙げました。
古家正亨:韓国はとにかく結婚式の前に籍を入れることはタブーに近いものがありますよね。だから同棲もあまり認められていません。お父さんが「そこまで早く籍入れたいんだったら、じゃあ結婚式も挙げなさい」と。それで、10月から準備して、2か月で。結婚式も、僕たちはこういうカップルなので、型にはまったものにはしたくありませんでした。なので、自分たちで全部準備したんです。業者さんは一切入れずに。自分たちで一から作って大変でしたね(笑)。
ホミン:韓国の普通の結婚式と比べたら凄くシンプルにやったから良かったと思います。国際結婚だったからこそ、恒例行事をあえて外してもよかったことは多かったですよ。みんな「それはしょうがないわ」っていう風に思ってくれるから。例えば、結婚式は、ウエディングドレス着て挙げてから、それが終わってから韓服を着て・・・と、形式的にやらなきゃいけないことがあるんですよ。でも私たちはシンプルにやりました。
―――ご結婚されてから、今は日本を中心に活動するホミンさんですが、音楽を通して、ファンの方と通じ合えたなと思うエピソードはありますか?
ホミン:通じ合えたというよりは、基本的にライブや活動の現場は、一般の日本の方ではなくて、韓流が好きな方々、例えば、古家さんと一緒にやるということが多かったんです。なので、韓国のことを理解している方が多くて、何か私が韓国語で喋ったり歌ったりしても、その歌詞を理解してくれて・・・。私はそういう環境にいつも置かれていたので、日本にも韓国のことが大好きな方が、これだけ沢山いるんだ!と知ることができて、凄く感謝しています。
―――では日本で受けたカルチャーショックはありますか?
ホミン:一番最初に感じた日本のイメージはとても静かで、凄い親切。それがいつも気になっていました。何故かと言うと、韓国の場合は、店員さんとかも正直なんです。例えば、イライラすることがあったら、顔に出たり。それに比べたら、日本の方って結構自分の感情は表に出さないなと感じました。何か泣きたいことがあっても日本の方って人の前であまり泣かないイメージがありますし、怒ってもいないし、冷静なところが凄く違うところだなっていう風に思っていました。
―――ホミンさんが思う東京のいいところ、好きなところは?
ホミン:たくさんありますが、まずはキレイなところ。あとは社会的なシステムというか、色々なことが整っていて、何をするにも不便がないです。例えば、電車を利用するときも、あまり歩かなくてもすぐ駅に着けたり。あとは、コンビニも凄くいっぱいあっていいですね。一番好きなところは、昔の雰囲気を残しつつ、そこに何かを合わせて違和感のなく新しい建物が建っていること。そういうところが大好きで、1人でカメラ持って散歩をするのが趣味です。
*リリース情報*
心を癒すサウンドに定評のある、ピアノ系シンガーソングライターのHERMINが、旬で気になる様々な分野のアーティストとのコラボレーションでお届けするMUSIC & ARTイベント。
第1弾は、動物写真で定評のある人気写真家、蜂巣文香氏を迎えて写真展とトーク、さらに彼女の撮影した写真からインスピレーションを受けHERMINがオリジナル楽曲を制作しライブを披露!
東京・中野の人気TEA SHOP“OHASHI”の心安らぐ日本茶を飲みながら極上のバレンタインをお届け♪
【ライブタイトル】
「SALON DE HERMIN Vol.1 AYAKO HACHISU AND HERMIN TOUJOURS ENSEMBLE」
【開催日】2015年2月8日(日)
【ギャラリーオープン】11:00~16:00
【イベント開場】 12:00
【イベント開始】 13:00
【場所】LAPIN ET HALOT http://www.lapin-et.com (東京都渋谷区神宮前5-44-2)
【出演】HERMIN/ゲスト 蜂巣文香
【チケット】前売り:4,000(税込)/当日:4,500(税込)(全自由)
※お茶/お土産付
<チケットのご予約・お申込み・お問合せ>
キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00/土・日・祝日10:00~18:00)
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