韓国の人気俳優イ・ジュンギ(34)が8年ぶりの主演作として選んだ映画『シチリアの恋』は、中国とイタリアを舞台に描かれる一組の男女の正統派ラブストーリー。自身初主演となる純愛映画で、ジュンギは愛する女性シャオヨウを最後まで守ろうとするパク・ジュノを演じている。
Q: 8年振りのスクリーン復帰作は中国の純愛映画ですが、どんなポイントに魅かれて本作への出演を決めたのでしょうか。
実は自分のフィルモグラフィーに純愛作品を一つぐらいは入れてみたいと思っていました。異国的なところで、国籍が違う二人の純愛ドラマという面で、新鮮に感じましたし、より惹きつけられたと思います。何よりもどのように描くことができるか非常に悩みました。一種の新しい挑戦としてチャレンジできると思い、やってみたいと思いました。
Q: 愛する女性を守る上で、もしジュノと同じ境遇にご自身がなってしまったら、あなたならどんな生き方を選びますか?
私も同じような選択をすると思います。もちろん実際にそのような状況だとすれば映画よりは実際の判断に困ると思います。ただ、同じ方向ではないにしろ、ジュノの気持ちと同じような何か他の選択を考えると思います。
Q:シチリアの美しい景色もこの映画の重要な要素です。イタリアでの撮影はいかがでしたか?
すでに上海で多国籍なスタッフたちとひと月ほど過ごしていたので、すでに皆さんと親しくなっていました。イタリアの美しい景色と、静かでありながら温かい南部の雰囲気が本当に良かった記憶があります。イタリアでも多国籍スタッフがお互いを支えながら家族のような現場で仕事ができました。
一緒に共演したチョウ・ドンユイさんとはたくさんの思い出があり、イタリアでもいたずらしあったりしながら楽しく過ごしました。そのせいか、イタリアでの最後の撮影の日はお互い寂しかった記憶があります。私も少し泣きそうになりましたが、チョウ・ドンユイさんも泣きながら別れを惜しんでいました。本当に暖かく、美しい思い出として残っています。南イタリアはお忙しく日常を過ごされている皆さんに個人的にもおすすめしたいスポットです。人生の癒しの場そのもので、映画の最後の風景も映画の内容とぴったりでいつまでも記憶に残っています。
Q:撮影中のエピソードで覚えている印象的なことはありますか?
クマの着ぐるみを被り、シャオヨウに自分が誰かを隠しダンスをするシーンを今でも記憶に残っています。最初に台本をもらった時から悲しく切ないシーンだと思っていたのですが、撮影当日、感情があふれ出てきてしまって。チョウ・ドンユイさんや他のキャストと楽しく撮影はしたものの、クマの中で何度も泣いたのを覚えています。恐らく誰も気づいていなかったと思います。特に、チョウ・ドンユイさんが目の前で泣き出すと、私もつられてしまって非常に困りました(笑)。その彼女の前でダンスをする自分の姿を想像すると、自分で言うのもなんですが本当に可愛そうですね。
現場はいつも楽しかったのですが、どうしても私と他のキャストとは国籍が違った上、私の中国語の実力が良くないので、ジェスチャーを交えながら皆少しでも近づこうと努力していました。また、現場のスタッフ全員が本当に親切で情に厚い方々ばかりでした。特にチョウ・ドンユイさんとは早く親しくならなくてはいけなかったのですが、私は英語の勉強中で、彼女も当時英語を勉強していたので、二人で一緒になっておかしなセリフをふざけて言い合ったりしていました。まるで本当の妹の様であり、友人のように感じるぐらい撮影中は常に一緒に過ごしていました。撮影が終わると、しばらくは本当に寂しさを感じるほどでした。
Q.チョウ・ドンユイさんとの共演についてお聞かせください。
彼女は本当に明るい方です。韓国のように上下関係や、礼節というようなものにとらわれない方でとても新鮮で、すぐに仲良くなりました。心も純粋でか弱いのですが自分の仕事に関してはプロフェッショナルに自分が持っているものを発揮していました。そのような彼女に非常に好感が持てました。本当に愛しい人を見る様な眼差しになるようお互い短い間に努力しないといけなかったのですが、常に私が見つめると、その2倍のリアクションをしてくれるという、年下ながら私を助けようとしてくれる意思も持っていました。積極的な私の行動にちゃんと反応してくれてありがたかったです(笑)。今では妹のようで友人のような存在です。役者としても素晴らしい方です。
【INFOMATION】
映画『シチリアの恋』
配給:ハーク
4月22日(土)、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー