駐日大使たちが撮影のために携帯電話を構えるなか、鴨を抱えられたのはダッフルコートをお召しの眞子さま。その腕のなかから、大空に向かって鴨が飛び立っていくかと思われたが……。
ドサッ! 鴨は頭から地面に激突、もがくようにバサバサと羽ばたきながら、ようやく飛び去っていった。
「12月1日の午前中、眞子さまは埼玉鴨場にいらっしゃいました。伝統的な鴨猟と放鳥を披露する『外交団鴨場接待』のためです。鴨をうまく手放せなかった眞子さまは、困惑したように首をかしげていらっしゃいました。懸命で、ほほえましいそのお姿に、大使たちも心を打たれたことでしょう」(皇室ジャーナリスト)
冷たい風が吹くなか、眞子さまがご公務に励まれていたまさにそのころ、宮内庁庁舎内では、実に25年ぶりの皇室会議が開催されていた。会議の結果、天皇陛下は’19年4月30日に譲位され、翌日5月1日に皇太子さまが新天皇に即位されると決まった。
だが、「やっと皇室会議にこぎつけた印象」だと宮内庁関係者は語る。
「これでようやく、譲位や退位にまつわる予算も決められるでしょうし、近いうちに人事にも着手できるでしょう。しかし、改元まではわずか1年5カ月しかありません。けっして十分な時間があるわけではないのです。もしかしたら、こうした状況にもっとも焦燥感を抱いていらしたのは、秋篠宮ご夫妻だったかもしれません」
天皇陛下の譲位後は「皇嗣殿下」となり、皇位継承順位第1位となられる秋篠宮さま。11月30日に52歳の誕生日を迎えられ、譲位後のご公務について、会見でこう述べられた。
《恐らく皇太子殿下の方から私の方へ、譲るというものがかなりあるのではないかと思います。それらのものについては、できる限り私の方で引き受けたいと思っております》
眞子さまも来年11月にご結婚され、皇族方の人数は減少する一方。「このお言葉通りになると、秋篠宮さまのご公務は倍増することになる」と皇室担当記者は言う。
「秋篠宮さまは《私が今しているものを今度は譲る先がないという事情もあります》ともお話しされています。ご自身が担われてきたご公務、皇太子さまから引き継がれるご公務の両方を抱えざるをえない状況なのです。会見は全体としては和やかな雰囲気で、ご夫妻も終始笑顔をお見せになっていましたが、このお言葉からは、秋篠宮さまと紀子さまの苦悩が強く感じられました」
ただ、お代替わりを機に、秋篠宮家をお支えする「皇嗣職」という組織が新設されることになっている。
「現在、秋篠宮家に仕える職員は20人あまりで、約50人いる皇太子ご一家の半数以下。ご家族の数や公務数に対して職員の数が少なすぎ、どうしても過重勤務になりがちでした。皇嗣職が新設されれば、職員も倍以上に増える見込みですから、そうした問題も解消される可能性が高まります。何よりも、人員が増えれば、悠仁さまのために専任の“教育係”をご用意できるのです」(前出・宮内庁関係者)
これまで悠仁さまには、公式の教育係はついていない。
「皇太子さまがご幼少のころは、東宮侍従の浜尾実さんが、ご教育にあたっていました。愛子さまにも、家庭教師役として御用掛(非常勤の国家公務員)がついています。それなのに将来、天皇陛下になられる悠仁さまには、教育係がついていません。そのような状態で、秋篠宮さまも、新体制発足に向け、さらに多忙になられます。譲位・即位日程が注目された陰で、次世代を担う悠仁さまの帝王教育問題は俎上にすら載らず、先送りになってしまっているこの危機的状況に、紀子さまも苦慮されているのです」
眞子さまご結婚後のご公務倍増、悠仁さまの帝王教育問題先送り……。皇嗣殿下、皇嗣妃殿下となられる秋篠宮ご夫妻の、苦悩の日々は続く――。