9月11日、上皇后美智子さまは3月に仙洞仮御所に引っ越されて以来初めての外出をされた。宮内庁病院を訪れ、昨年の白内障手術と乳がん摘出手術の術後検診を受けられたのだ。
「美智子さまは18日にも、健康診断のために宮内庁病院へ向かわれました。今後も美智子さまは定期的に宮内庁病院に通われる見通しです」(皇室担当記者)
そんななか美智子さまの知人女性は、つい先日、電話でお話をしたという。お声は以前と変わらずお元気だったそうだ。
「ただ、上皇后さまは左手に痛みがあるとおっしゃっていました。そのためにお好きなピアノが思うようにお弾きになれていないようなのです。それがとてもお気の毒でした。いまは読書が何よりの楽しみなのだと思います。そして、少しでも早く上皇陛下と赤坂御用地に引っ越しされたいと願われていました」
赤坂御用地の赤坂御所は、平成の初めまで30年以上にわたってご家族と過ごされた思い出の場所。コロナ禍で皇居内の御所の改修工事が遅れており、心待ちにされているお引っ越しは当初よりかなり後になりそうだ。
ただ、美智子さまの“心配事”はそれだけではないようだ。宮内庁関係者が語る。
「上皇后さまは最近、皇位継承問題について、あるお考えを側近に漏らされていたそうです」
現在の皇室には、天皇陛下よりお若い男性皇族が秋篠宮さまと悠仁さましかいらっしゃらない。しかも女性皇族は結婚後、皇室を離れることになっている。このままでは皇族数が減少し、次世代の皇室を担うのは悠仁さまお一人だけになる可能性もある。
「そこで検討されているのが、女性皇族が結婚後も皇室にとどまり、ご公務を続けられるようにする『女性宮家』の創設です。ただ、そこで争点となるのがお相手の男性をどういう立場にするのかという問題です。美智子さまは、女性宮家が創設されることになっても、公務を担うのは女性皇族のみにし、お相手の男性は一般人として公務には関わらないほうがいいのではとお考えになられたそうです。そのお気持ちを、国民に理解してほしいと願っていらっしゃるのだと思います」
雅子さまや紀子さまのように、男性皇族と結婚された女性は皇室に入ることになっている。だが、女性宮家を創設するにあたり、女性皇族の夫にも皇室の一員になってもらうべきなのか、それとも一般人のままでいてもらうべきなのか――。名古屋大学大学院准教授で象徴天皇制を研究する歴史学者・河西秀哉さんに聞いた。
「女性皇族と結婚する男性配偶者も皇族とすれば、その方にも公務を担ってもらえるというメリットがあります。ただし前例がないため、女性皇族と結婚して皇族になる男性がどういう人物なのかは注目を集めるでしょう。インターネット上では、女性宮家が創設されれば小室さんが皇族になるのではないか、という意見も見られます。女性皇族の配偶者男性を一般人のままとした場合、そうした反発の声は少し抑えられるかもしれません。ただ、そのお子さんはどうするのかという問題は残ります」