小室圭さんを皇室にしない案の意外な問題点 戸籍別々の事実婚に
画像を見る 女性宮家の当主となられる可能性もある眞子さま /(C)JMPA

 

■眞子さまと小室さんの財布は別々に

 

そんな小室さんが“自分も子供も皇族になれない”となれば、“皇族の夫”という肩書を最大限ビジネスに利用することに方針転換してもおかしくないだろう。さらには小室さんが皇族方のプライバシーの暴露にいたるような危険性があることは否めない。

 

しかも “夫と子供を皇族にしない”という案には問題点が山積みなのだ。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは語る。

 

「女性皇族が皇室に残るということは、皇室の戸籍にあたる皇統譜に登録されたままということです。一方で夫や子が皇室に入らないということは、我々と同じ一般の戸籍に登録されることになるでしょう。つまり、戸籍は別々という“事実婚”になってしまいます。また、皇族の家族であっても、一般国民である夫や子が、国が用意した宮邸に住むことや、国家公務員である宮内庁職員にお世話されることは問題があります。

 

さらに、皇族には国から“皇族としての”品位保持のために皇族費が支給されますが、これを一般国民である夫や子の生活のために使用することも問題です。夫婦間、親子間で財布を別々にする必要も出てくるでしょう」

 

また、近現代の皇室に詳しい静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは「女性宮家の創設を認めても本来の課題はまったく解決されない」と指摘する。

 

「皇室の喫緊の課題は、皇位継承者を確保することです。内親王や女王が結婚後も皇室に残ることになっても、皇位継承者の増加にはつながりません」

 

小田部さんは、女性宮家や女系天皇反対論に小室さんの存在が利用されていることに警鐘を鳴らす。

 

「小室さんは特殊な事例だと思います。女性皇族が結婚相手に選んだ一般男性が皇室に入るのはダメで、旧宮家の男系男子なら問題ないという発想は、一般国民に対する差別と言っていいでしょう。民間の男性が全員小室さんのように国民に不信感を与える人だという図式で語るべきではありません。小室さんをめぐるトラブルを利用した女系天皇反対論は政略的だと思います」

 

皇室の存続に関わる議論さえ、1人の男性の存在に左右される現状に慄然とせざるをえない――。

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