■危険を顧みず活動と…いち職員も戦地に
激しい戦闘が続くウクライナ、パレスチナ・ガザ地区では、何の罪もない民間人が傷つき、命を落とす悲劇が繰り返されている。
「こうした紛争地での支援活動にも日赤は深く関わっています。国際部などの部署が中心となり、世界191の国と地域に広がる赤十字国際委員会のネットワークを通じて、戦争や紛争の最前線での緊急医療や衣食住を保障するため、資金や物資を送るほか、さまざまな職種のスタッフなどを派遣しています」(皇室担当記者)
また日赤では、三笠宮家の瑶子さまが2006年から2012年まで、嘱託ながら常勤の職員として勤務されていた実績があるが、職員として赤十字の活動に従事してきたご親戚はほかにもいる。日本赤十字社の名誉社長を務める近衞忠煇さんは、天皇家に近い旧公爵家である近衞家の第32代当主。また近衞さんの妻は、三笠宮崇仁親王の長女・甯子さんだ。
「近衞さんは日赤職員として、長年皇室とも連携しながら世界各国への人道支援に取り組んできました。1971年に上皇ご夫妻がアフガニスタンを訪問された2カ月後、宮内庁から、“現地の赤新月社に救急車を寄贈できないか”という相談があったそうなのです。
ただ輸送ルートとなる地域は第三次印パ戦争前夜の緊迫した情勢。インド軍による空襲に遭うなど、支援のために紛争地を越えた壮絶な経験を、2022年に『読売新聞』のインタビューで明かしています」(前出・皇室担当記者)
そして、愛子さまはご覚悟を固められているばかりではなく、すぐにでも日赤の国際活動に貢献できる力量も備えられている。
「すでに愛子さまの英語力は相当なもので、実務的なコミュニケーションは十分に取れるレベルだと聞いています。また今後は国内外でご公務にも臨まれますが、愛子さまのお出ましを願い出る関係機関は多数あるはずで、かなりご多忙な毎日となるでしょう。
それでも愛子さまは“自分の手で人々を救う”というご決意で、両陛下とともに試練に立ち向かわれ、傷ついた人々を救うために尽力されると思います」(前出・宮内庁関係者)
平和を希求する強い願いを愛子さまが共有された喜びを、雅子さまは今年の歌会始の御歌に詠まれていた。母として感涙されたであろう愛子さまの“覚悟の就職”が導く未来には、日本国民だけではなく、世界中の人々が期待を寄せている。