■それぞれが独立した家をかまえる可能性も
「実は寬仁さまが薨去された後、彬子さまが継がれるという計画もあったのですが、信子さまが絶対に認めようとせず、実現しなかったのです。
“将来、三笠宮家はどうなるのか”といった問題に、彬子さまは直面されていました。彬子さまは11月4日に放映されたNHKの特集番組『話題の肖像 ~ニュースなあの人を追ってみた~「あるプリンセスの素顔」』に出演されています。皇族が密着取材を受けるのは非常に珍しいことでしたが、彬子さまとしてはご自身の活動を知らしめるだけではなく、存在感を示す必要も感じられていたのかもしれません」(前出・宮内庁関係者)
今後の展開について、元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんは次のように予想する。
「寬仁親王薨去後、ご家族での話し合いがまとまらず、当主が決まりませんでした。結局、お三方そろって三笠宮家に合流されたという経緯もありますので、今回もすぐには結論が出ないかもしれません。
しかし彬子女王殿下は父・寬仁親王の葬儀の喪主を務められ、祖父・三笠宮崇仁親王の葬儀でも喪主代理を務められました。今回、百合子妃殿下の葬儀でも喪主を務められることになりましたので、三笠宮家の祭祀を担われる実質的な当主といえます」
宮家の継承について法律上の規定はないが、「皇室経済法」には“独立の生計を営む親王妃”“独立の生計を営む女王”という規定もある。そのため山下さんによれば、お三方が一つの宮家に入るのではなく、それぞれ独立した家をかまえられる可能性もあるという。
「皇室経済法の規定で、彬子女王殿下や瑶子女王殿下も、それぞれ“独立の生計を営む女王”として当主になることは可能です。
現在の三笠宮家が“寬仁親王(妃)家”“三笠宮家(または彬子女王家)”“瑶子女王家”といった3つの宮家になる可能性もあります。お三方と宮内庁が納得し、天皇陛下のご了承を得た後、皇室経済会議で議決されれば実現します」
しかしこのケースは一つの問題を抱えている。
「現在、信子さまは旧宮内庁長官公邸で生活されており、13億円かけて改修工事が行われることが発表されています。
瑶子さまは三笠宮東邸(旧寬仁親王邸)で今後も生活されることになるでしょうが、彬子さまの東京での新しい邸宅も必要となります。三笠宮邸に入られるとして、母娘三人が、それぞれ邸宅を持たれることになる可能性もあります。
邸宅の維持にも公費である宮内庁関係予算が充てられるため、お三方の家族問題について、国民から説明を求められる状況にもなりかねないのです」(前出・宮内庁関係者)
百合子さまの薨去によって噴出するご家族の問題は、今後どういった収束をむかえるのか。