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元日の能登半島地震、翌日の日航機と海保機の衝突という波乱の幕開けとなった2024年。その後も、大谷翔平が電撃婚&「50-50」達成、与党が衆院選で大敗、トランプ前大統領が返り咲くなど、国内外問わず衝撃的なニュースが相次いだ。そこで、本誌が目撃してきた2024年のスクープのなかでも、とりわけ反響の大きかったものを改めて紹介する。

 

日本赤十字社の社員として、日々仕事に励まれている愛子さま。ご入社に際し、ビジネスマナーや日赤の知識を学ぶなど、入念な準備を重ねてこられた。実は、これまで数々の皇族方が就職されてきたが、時には社会人の“洗礼”を受けられたことも――。(以下、女性自身2024年3月19日号)※年齢は掲載当時のママ

 

4月から日本赤十字社(以下、日赤)に嘱託職員として勤務される愛子さま。ご入社までの日数も残り少なくなってきた。

 

「天皇皇后両陛下は、対面される人やご訪問先の情報を丁寧に下調べされるなど、ご公務に際して事前の準備を徹底されます」(前出・皇室担当記者)

 

たとえば、雅子さまは園遊会の招待者名簿を細かくチェックされ、1千人を超えるゲストの名前と業績を暗記されるのだという。愛子さまも、両陛下の責任感を受け継がれていると、前出の皇室担当記者は言う。

 

「ご就職を前に、ビジネスマナーや日赤の事業内容に関する基礎知識のチェックなど、年度末のお忙しさの合間を縫って準備を重ねていらっしゃると聞いています」

 

令和の新社会人には、どういったビジネスマナーが求められているのだろう。企業の社員研修にも詳しいキャリアコンサルタントの山本しのぶさんは次のように話す。

 

「まずは心構えです。受け身でいられた学生生活とは異なり、社会人になると自発的に行動することが求められます。その労働の対価として報酬が得られるという意識の切り替えが不可欠です」

 

日赤に就職されることが発表された際、愛子さまは次のようにコメントされている。

 

「これからも様々な学びを続け、一社会人としての自覚をもって仕事に励むことで、微力ではございますが、少しでも人々や社会のお役に立つことができればと考えております」

 

“社会人としての自覚”については、外務省職員として活躍された雅子さまからも助言を受けていらっしゃるのだろう。 心構えの次に研修でレクチャーされることが多いのは、マナーやスキルに関するものだ。

 

「名刺交換やビジネス文書作成のルール、敬語の使い方などを学びますが、そのなかでも最近の新入社員が苦労しがちなのが電話応対なのです。家族や友人以外と電話で話したことがほとんどなかったり、固定電話を使ったことがほぼない、という人が多いためです。スマートにこなすためには、ふだんからトレーニングしておくことも大切です」(前出・山本さん)

 

マナーやスキルに関しては、愛子さまは宮内庁職員からもアドバイスを受けていらっしゃるようだ。

 

「成年を迎えられるにあたっての記者会見で、愛子さまはコロナ禍にあった当時のご近況について『職員とマスクを着用したままバドミントンやバレーボールをしたりすることもございます』と明かされているように、日ごろから職員と交流する機会が多いのです。御所の事務スペースには固定電話もありますから、職員たちと応対の訓練をすることもできます」(前出・皇室担当記者)

 

ビジネスの現場では、「インプットした基礎的な知識を実践的な場面で活用できるかが問われる」と、前出の山本さんは話す。

 

「新社会人は、仕事を覚えていくなかで、学生のころには経験することのなかったストレスに直面し、戸惑うことも少なくありません。手順は把握していても、電話口で社名がきちんと聞き取れないこともありますし、高圧的な電話に困惑することも。顧客からの理不尽なクレーム“カスタマーハラスメント”に悩まされるケースもあるでしょう」

 

じつは、就職された皇族の方々にも、そんな“洗礼”を受けられたエピソードがー。高円宮憲仁さまは、’81年から薨去されるまで「国際交流基金」の嘱託職員として勤務された。総務部総務課に所属されていたが、ある日高円宮さまが一本の電話を受けられた際のやりとりが’02年に報じられたこともある。

 

「その電話の相手は横柄な態度で『代議士の鈴木だ』としか名乗らなかったといいます。声の主は、じつは鈴木宗男衆議院議員(当時)でした。高円宮さまが『どちらの鈴木さんですか』と聞き返されたところ、『おまえ誰だ』と鈴木氏が激高したというのです」(全国紙政治部記者)

 

「おれのことを知らないのか」と強い口調で詰問してくる鈴木氏に対し、高円宮さまも我慢の限界に達したのか、「私は高円宮憲仁親王です」と答え、切られたというのだ。

 

「思いもよらない方を相手に暴言電話をしてしまった鈴木氏は大慌て。外務次官や国際交流基金の理事長を通じて平謝りの体だったそうです」(前出・政治部記者)

 

寬仁親王の次女・瑶子さまは、06年から12年まで日赤に嘱託職員として勤務された、いわば愛子さまの“先輩”だ。瑶子さまは「事業局組織推進部青少年・ボランティア課」や「血液事業本部販売管理課」などに勤務し、各地でボランティアの指導や育成にも携わられたという。当時を知る日赤関係者は次のように話す。

 

「瑶子さまが配属されていた部署とは知らずに、内線で連絡したことがありました。後になって電話の相手が瑶子さまだったと知って驚いたことがあります。言葉遣いが丁寧で、物腰も柔らかかったことを覚えていますね」

 

職場では“三笠さん”と呼ばれ、早朝に出勤して職場の掃除をするなど熱心に仕事に励まれていた瑶子さまだが、いっぽうで悩みを抱えていらっしゃったという声も。

 

「三笠宮家の関係者によると、瑶子さまは一時期、職場の人間関係に苦しまれていたと聞いています。一部の職員から、いまでいう“パワハラ”にあたるような高圧的な言動を受け、周囲も心配していたそうです」(宮内庁関係者)

 

コンプライアンスが重視されるようになり、近年ではパワハラ防止に対する企業の取り組みも強化されているが、いまだゼロとはいかないのが現状だ。

 

「強いストレスにさらされたとき、一人で抱えるのではなく、相談できる同僚の存在が大きくなります。主体的かつ自発的に、職場内で人間関係を築いていくことが、職場になじんでいくうえで大切です」(前出・山本さん)

 

天皇陛下は先日のお誕生日会見で、愛子さまに向けて「社会に出ると大変なこともあるかもしれませんが、それを乗り越えて、社会人の一人として成長していってくれることを願っています」と励まされている。

 

「同時に、『私たちで相談に乗れることは、できる限りしていきたいと思います』とも語られました。両陛下のサポートは、愛子さまにとって何より心強いでしょう」(前出・皇室担当記者)

 

“猛特訓”を経て、愛子さまはもうすぐ新社会人としての一歩を踏み出されるーー。

 

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出典元:

WEB女性自身

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