■英王室と英国民は雅子さまに同情を
英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんはこう語る。
「キャサリン妃は昨年末から病状を公表せず、国民の前にも姿を見せなかったことで、一部からバッシングを受けていました。
3月にがんを公表したことで、バッシングは収束の傾向にありますが、“公務ができない皇太子妃”という批判が完全になくなったわけではありません」
がんと適応障害、病状は異なるが、雅子さまも思うようにご公務を行うことができない時期があり、苦しまれた。そのような雅子さまの苦境に同情的だったのが、英王室と英国民だったのだ。
「’08年に英高級紙『タイムズ』は雅子さまの闘病生活についての記事を掲載しています。“米国の名門・ハーバード大学で学びながら、制約の多い皇室の生活で精神的に押しつぶされてしまった”と、雅子さまに対して同情的な内容でした」(前出・皇室担当記者)
また前出の多賀さんによれば、
「英国民はもともと日本の皇室への関心が高く、雅子さまが長年にわたって療養されていることは、日本人が意外に思うほど広く知られています。雅子さまが外務省に勤務されていたことも高く評価されていて、そうした方が皇室という特別な環境に入られ、適応障害になられたことに同情的な声が多く上がっていたのです」
’11年にキャサリン妃がウィリアム皇太子と結婚した後、英国政府は王位継承法をそれまでの“男子優先”から性別を問わない“長子優先”に改正した。
「メディアを通じて、長子優先への改正をほのめかしたのが、エリザベス女王でした。女王は、キャサリン妃が出産にまつわるプレッシャーに苦しむことがないように法律を改正するべきだと考えたのです。
このときエリザベス女王は口には出しませんでしたが、男子出産のプレッシャーを受けていた雅子さまに同情を寄せていたといわれているのです」(多賀さん)
英王室や英国民からの好意に応えるため、そして3児を育てながら闘病を続けているキャサリン妃の力になるため何ができるのか、雅子さまはさまざまな状況を想定されているという。
「公式行事での対面は難しくても、英王室サイドが非公式な対面の場を用意する可能性はあると思います。
27日午後には、ロンドン郊外のウィンザー城を訪れ、礼拝堂でエリザベス女王と夫のフィリップ殿下の墓に花を手向けられる予定もあります。現時点では天皇陛下お一人のご予定となっていますが、ご体調次第で雅子さまも同行される見込みです。
いまキャサリン妃はウィンザー城の領地内にあるコテージで療養しており、両陛下がお見舞いされるのではないかと言われています」(前出・皇室担当記者)
雅子さまのお見舞いが実現すれば大きな反響を呼ぶことは間違いない。
「病気のために公務に臨むことができないキャサリン妃の思いを、もっとも理解されているのは雅子さまだと思います。お見舞いがかなえば、本当に素晴らしいことです」(多賀さん)