■万博と秋篠宮邸の“建設費が高騰”という共通点
万博と皇室について、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは次のように語る。
「明治期から万博は国家的行事として、皇室も深く関わってきました。それが日本の発展を支えてきたことは否定できません。
しかしオリンピック同様に万博も規模が拡大したことで、商業主義的な運営も目立つようになり、公平で中立であるべきである皇室が関わるには難しい面も表れています。
万博開催期間中は、多くの国から王族や要人が訪れ、天皇皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻が接遇されるでしょう。国民感覚からすれば莫大な金額を投じて改修工事が行われた秋篠宮邸も、そうした接遇の会場となります。
しかし、接遇に必要以上の予算をかけるなど、過剰に華美な印象となれば、建設費が高騰した万博と秋篠宮邸を重ね合わせて見る国民が現れる可能性があり、“秋篠宮家は税金を無駄遣いしている”という批判が再燃する危険もあると思います」
紀子さまや皇嗣職が懸念しているのも、万博と秋篠宮家のそれぞれのネガティブイメージが結びついてしまうことなのだという。
前出の宮内庁関係者は嘆息する。
「宮内庁としても、万博への批判が名誉総裁である秋篠宮さまにも向いてしまうことは絶対に避けねばならないのです。特に大幅な赤字が生じてしまったとき、秋篠宮さまの権威失墜につながる事態を憂慮しています。
現在、開会式には秋篠宮ご夫妻だけではなく、天皇皇后両陛下のご臨席も検討されています。しかし、それ以降の皇室の方々のご参加は、万博の盛り上がり方や、国民の声なども勘案しながら判断していくことになるでしょう」
苦悩される紀子さま。万博への支持を高めながら、皇嗣家の威信を取り戻す一手は、果たして見つかるのだろうか。
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