■愛にあふれた家庭と国民の信頼も得て…
愛子さまの未来は、依然として不透明な状況が続いている。今年の通常国会では、皇族数の確保策についての議論が続いていたが、結論は先送りに。なかでも女性皇族が結婚後も皇室に残る案が検討されていたが、配偶者とその子供を皇族と認めるか否か、各党の意見は平行線を辿っている。
自民党と公明党の26年ぶりの連立解消、野党間の対立、首班指名を巡る駆け引き……政局の混迷は深まったままだ。前出の皇室担当記者は、
「自民党の高市早苗総裁は、皇室が直面する危機に対して、どこまで本気で取り組む意欲があるのか、具体的な方針が見えてきません。さらに高市氏を支える執行部も、男系男子による皇位継承の堅持を掲げる麻生太郎副総裁とその側近たちが主導権を握りました。
皇族数確保に関する議論では、今後も自民党側は麻生氏がリードしていくはずですから、前国会と同じような構図で対立が続き、議論が進むかどうかは見通せない状況です」
そう遠くない将来“花婿”を選ぶ際には、どのような条件となるのか……定まらない未来の人生設計に直面されている愛子さまの懊悩を払う光明となるのが、ヴィクトリア皇太子とダニエル王子の人生なのだという。
実は皇太子夫妻は、多くの困難を乗り越えて結婚しているのだ。欧州王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんはこう語る。
「ヴィクトリア皇太子は失読症や摂食障害に苦しみ、米国留学などでスウェーデンを離れた時期があります。その帰国後、体力を戻すため通っていたジムでパーソナルトレーナーを担当したダニエル王子と出会い、交際に発展します。王子は平民出身で、学歴も体育大学卒。当初グスタフ国王はじめ王室は、2人の結婚を反対していたのです」
しかしヴィクトリア皇太子は、王子に語学や歴史などさまざまな教養を身に付けさせるため、全面的なサポートで“夫教育”を始めたのだ。多賀さんは続ける。
「7年にわたって、お2人が周囲の反対にも負けず、結婚への理解を得るために努力を続けたことは多くの国民の胸を打ち、やがて王室も結婚を認めることになったのです。結婚して十数年たち、今ではお2人の子供・エステル王女とオスカル王子を含めて、皇太子一家は国民から強く支持されています。
国王となる運命を受け入れながらも、皇太子が自分の信じた男性をあきらめずに、時間をかけて周囲の理解を得ていったことが、皇太子一家の人気の原動力になっているようにも感じています。愛子さまのご将来におかれても、愛にあふれた家庭と国民からの信頼の両方を勝ち取ったヴィクトリア皇太子は、一つのお手本になる存在だといえるでしょう」
逆風に負けず自分たちの手で、そして国民とともに運命を切り開いてきた北欧の王位継承者夫妻。8年ぶりの再会の場で、愛子さまは人生に差した暗闇を払う光明を見つけられたはずだ。
画像ページ >【写真あり】“平民出身”夫と結婚したスウェーデン次期女王(他14枚)
