■“聞き役”に徹するお姿に信頼感が
愛子さまの“園遊会デビュー”は’24年4月の春の園遊会だった。今回が4度目となったが、回を重ねるごとに、その接遇術は進化を続けているという。
「昨年の園遊会では、少し緊張した表情を見せられることもあり、ときおり佳子さまのほうをご覧になって、“これでよいのでしょうか”というように確認されていることもおありでした。
しかし、いまでは常に、ほほ笑みを絶やさず堂々とされています。5人ほどの方たちを一度にお相手された場面もあったそうです」(前出・皇室担当記者)
長年皇室番組を手がけてきた放送作家の、つげのり子さんは次のように語る。
「愛子さまの映像を拝見しますと、以前よりもさらにコミュニケーション能力が高くなられている印象があります。
お会いする方々と、どんな話題になるのかを、事前に勉強されているようにお見受けします。また愛子さまは特に“聞くこと”を大切にされているようです。お相手が話しているときには、より話しやすいようにうなずいたり、相槌をうたれていますが、そうした“聞き役”に徹されている愛子さまのご様子に、お相手は信頼感をいだくのでしょう」
愛子さまの社交の場でのご成長ぶりは、11月4日のお茶会でも目撃されていた。
「1年前のお茶会では、愛子さまは受章者についてのメモをお持ちで、ときおり確認のために目を落とされていたのです。そのため会話に間が空いてしまうこともあり、佳子さまがフォローするように、お言葉をつながれていました」(前出・皇室担当記者)
しかしモンゴルや中央アジアの文化・歴史を研究してきた前出の小長谷さんによれば、
「今回のお茶会では愛子さまは、メモ帳などはお持ちではありませんでしたね。モンゴルに関する私の著書を読んでくださっていて、歴代大統領について解説する章を書いていたことまでご存じでした。
愛子さまは、私の著書だけではなく、ほかに招待された方々の著書もご覧になっていらっしゃいました。
お小さいころから相撲がお好きと伺っていましたので、『(相撲が盛んな)モンゴルへぜひお越しください』と申し上げました」
昨年のお茶会の招待者は22人だったが、今年は28人が招待された。昨年は1人の招待者に対し、愛子さまと佳子さまがお二人でお話しするような場面もあったが、今回の愛子さまは、基本的にお一人で対応されていたようだ。
文化勲章受章者として招待された“妖怪の研究家”としても知られている文化人類学者・民俗学者の小松和彦さんはこう話す。
「愛子さまと佳子さまが、私たちのテーブルにいらした際には、私は佳子さまとお話ししました。佳子さまは私がいつから妖怪に興味を持っていたのかなどについて質問されました。『好きな妖怪はいるのですか?』というお尋ねには、夜になると川辺で小豆を洗う妖怪、『小豆洗い』とお答えしたのです。
愛子さまは鎌倉時代の和歌について卒業論文(『式子内親王とその和歌の研究』)を書かれたと伺っていましたので、歴史に詳しい方として、親近感を覚えていました。愛子さまは歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さんとお話しされていたのですが、その落ち着いた佇まいに見とれてしまいましたね」
たとえお話ししなくとも、同席者を魅了される愛子さま。進化する接遇術がある限り、“懇談の場の主役”であり続けるに違いない。
画像ページ >【写真あり】10月28日の園遊会で、初めて手話を披露される愛子さま(他14枚)
