■励ましや注目を糧に自己肯定感を高められて
かつて姉の眞子さんのように、結婚によって自由のない皇室を離れたいのではないかと報じられた時期もあった佳子さま。前出の宮内庁関係者は当時を次のように振り返る。
「手話にしても、大学時代から関心を抱き、独自のご公務として切り拓かれていた紀子さまの影響で始められたものです。大学ご卒業後、皇嗣職大夫の記者会見で、“同世代の女性は懸命に働いているのに、佳子さまは何をなさっているのか”と、独自のご公務の少なさを記者から質問されることもありました。
しかし今思えば、当時は眞子さんの結婚を巡り、猛烈な反発が広がった時期とも重なるころ。佳子さまは皇族としてご自身が何をなすべきか、“自分探し”をされていたのかもしれません。
その後は、聴覚障害者への支援、女性の地位向上を目指したジェンダー問題に関するもの……さまざまな公務を続けられてきました。皇族として社会にメッセージを発し、人々のリアクションを実感し、佳子さまはおつとめに対するやりがい、手応えを感じられるようになったのでしょう」
秋篠宮ご一家と長年の交流があるジャーナリストの江森敬治さんは、佳子さまのご意欲の“原動力”についてこう感じているという。
「先月の園遊会でも、全日本ろうあ連盟の元理事長と手話で歓談していましたが、佳子さまは聴覚障害者を直接的に支援する行事のほかにも、日常的に手話を用いられています。日本語対応手話、日本手話という2つの手話を流暢に使われ、国民の多くに“佳子さまといえば手話”というイメージを広げています。
またこうしたご活動のみならず、多分野にわたって臨まれている公的な活動で関わる大勢の人々から、佳子さまは有形無形の激励や感謝を感じられているのだと思います。こうした励ましや国民からの注目を糧に、佳子さまは自信を深めつつ、さらに活動の範囲を広げています。これからも大きく成長されていくでしょう」
佳子さまは皇室屈指のご公務に臨まれている。だが、お疲れをものともせず、数を重ねるほどに学び、自信を深められていたのだ。自己肯定感を高め、輝きを増されている佳子さまは、結団式でお召しになったワンピースの赤さのように、飛躍への情熱を燃やされていた。
画像ページ >【写真あり】結団式で手話を使ってエールを送られる佳子さま(他9枚)
