「天皇制は廃止されなければならない」旧統一教会の内部文書に記された“皇室消滅”の願望…眞子さんの結婚騒動にも言及
画像を見る 韓国のソウル中央地裁を後にする韓鶴子総裁。政治資金法違反で逮捕・起訴されている(写真:共同通信・2025年9月22日)

 

■“天皇制は廃止”衝撃の文言が…

 

報告の後半、徳野氏自身の見解として、

 

《長期的な視点で見れば、日本国民が真の父母さま(※注、教団創始者の文鮮明氏と韓総裁)をお迎えできる日本国民となるためには当然、天皇制は将来的に廃止されなければなりません。したがって今回の女性皇族の結婚問題を通じて、英国王室がそうであったように、少しずつその伝統が崩れつつあるのも摂理的な現象かもしれないという印象を受けました》

 

という衝撃的な文言が記されていたのだ。

 

「眞子さんの結婚による騒動を、ある意味で歓迎するかのような記述です。さらには、“自然な形で天皇制が廃止”され、文氏と韓総裁夫妻に従う国にするために、“信者の国会議員や首相を誕生させる”という構想なども記載されているのです。

 

ただ報告を行った徳野氏は自身のXなどで、“韓総裁に報告するために元世界本部長に送った報告が含まれているのは事実”としつつも、“天皇制廃止を願っていた”ことは否定しています。

 

また教団側は、TM特別報告の存在が浮上して以降の1月16日、“意図的な省略や書き換え、追記が含まれている可能性が高い”とし、内容に関する調査を進めていると発表していました」(前出・政治部記者)

 

あらためて本誌は、報告書に書かれている一連の記述について教団に取材すると、1月30日に文書で次のように回答した。

 

《当法人の「TM特別報告」に関する調査委員会が、徳野氏にご指摘の文言について確認したところ、徳野氏は「全く記憶にない」と述べています。当法人としては、改ざんされたものかどうかは確認のしようがありません。徳野氏自身は、1月16日付の「X」への投稿で、「(TM特別報告は、作成過程において)誤訳、あるいは何らかの意図が加えられ改ざんされたものと推測されます」と述べ、「決して私の本意ではない」と表明しています。

 

当法人は、ご指摘の箇所に限らず、「TM特別報告」には報告者、翻訳者、その他の私見が多分に含まれていると考えています。このような極めて信憑性に欠ける文書に対しては、コメントはありません。

 

なお、教祖である文鮮明師は日本の皇室を「見習うべき」として高く評価する発言を残しておられます。当法人は、教祖のみ言(見解)を最も大切な指針としています》

 

また本誌は徳野氏本人にも取材を申し入れたが、締切りまでに回答は得られなかった。

 

教団側は否定しているが、長年旧統一教会を取材するジャーナリストの有田芳生さんはこう明かす。

 

「かつて幹部信者が、教団には天皇が教祖夫妻に拝跪する儀式があることを暴露したことがあります。また文鮮明氏を『王の王』とする旧統一教会では、皇族も教義を学ばなければならないと、信者は教えられていました。教団や教義を正当化するために、皇室に近づこうとしていたのです。

 

TM特別報告に記されていたのは、旧統一教会の皇室観であり、これまで日本では隠されてきた側面だったと言えます」

 

本誌は2022年、文氏が1971年1月に設立した舞踏団「リトル・エンジェルス」の日本公演を、皇太子時代の上皇ご夫妻がご覧になっていた場面を写真とともに報じている。この経緯を知る宮内庁関係者はこう話す。

 

「当時は、旧統一教会の布教活動や霊感商法などが社会問題化する前でした。上皇ご夫妻とも関係がよかったとされる岸信介元首相も公演に関わっており、韓国の子どもたちとの交流という名目ならば、お断りになる理由もなかったのでしょう。

 

上皇ご夫妻や宮内庁も舞踏団がどういった背景を持つか、当時は関知していなかったはずです。教団も布教に結びつける“権威付け”を狙っていたのかもしれません」

 

次ページ >教祖が抗日運動に関与した過去も

関連カテゴリー: