■「世界中の赤十字の方々が力強く……」
前出の皇室担当記者が続ける。
「地元の関係者などによれば、岩手県では、大槌町、大船渡市、陸前高田市などがご訪問先の候補に挙がっているそうです。
特に大船渡市は’25年2月に大規模な山林火災にも襲われています。一時期は約4千600人に避難指示が出されました。東日本大震災直後のように、再び避難生活を余儀なくされた高齢者も多く、天皇陛下も雅子さまも心を強く痛められ、側近を通じて岩手県の達増拓也知事にお見舞いの気持ちを伝えられています。
陸前高田市であれば、ご視察先として’23年にも足を運ばれた“奇跡の一本松”で知られる『高田松原津波復興祈念公園』があります。また大槌町には昨年完成した追悼施設『鎮魂の森』があります。鎮魂の森には、1272人の犠牲者の名前が刻まれた芳名碑が設置されました」
宮城県でのご訪問先候補としては気仙沼市、南三陸町、石巻市などの名前が挙がっているという。ある宮内庁関係者はこう語る。
「愛子さまは、特に石巻赤十字病院に深い関心を寄せられていると聞きます」
15年前、津波により壊滅的な被害を受けた石巻市。石巻赤十字病院には津波の被害者や、住宅の倒壊などによる負傷者が次々に救急搬送されてきた。その数は震災発生からの100日間で1万8000人を超えた。
「石巻市と東松島市、女川町の2市1町からなる石巻医療圏の中核医療施設だったのが石巻赤十字病院でした。圏内の救急車17台のうち12台が津波で流され、病院の多くも被災するなか、この病院は“命の砦”とも呼ばれ、救命に従事したスタッフらは奮闘を続けたのです」(前出・宮内庁関係者)
昨年5月、大阪・関西万博を視察された愛子さまは「国際赤十字・赤新月運動館」も訪れられた。
「パビリオンには半分擦り切れた赤十字旗も展示されていました。地震発生から1カ月間、石巻赤十字病院に掲げられ、雨や雪、強風などで擦り切れてしまったのです。愛子さまは万博をご視察の後にこう語られています。
『紛争や災害に対して、世界中の赤十字の方々が力強く立ち向かっていく姿がよくわかる展示でした』
壮絶な記憶がしみ込んでいる赤十字旗へ、あらためて防災に邁進していくことを誓われたのでしょう。愛子さまは、崇高な任務を担った関係者たちとお話ししたいとお考えに違いありません。
また4月上旬に予定されている福島県ご訪問では、天皇ご一家は『Jヴィレッジ』に滞在することも検討されているそうです」(前出・宮内庁関係者)
静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは次のように話す。
「いまはスポーツトレーニング施設やホテルとして営業している福島県双葉郡のJヴィレッジは、震災直後から6年ほど、福島第一原発事故対応の最前線の拠点として機能していました。
そこに天皇ご一家が滞在を希望されているのは、被災と復興の現状を肌で感じるべきとのお考えからだと思います。さらに言えば、事故処理にあたった作業員たちの労苦を偲ぶとともに、復興を待ち続けている現地の人々にさらに寄り添いたいというお気持ちがあるからではないでしょうか」
東日本大震災から15年での東北3県ご訪問は、皇族として日本赤十字社の社員として防災の重要性の喚起を志す、愛子さまの“新たなる旅立ち”となる。
画像ページ >【写真あり】25年5月、石川県に訪問された愛子さま(他19枚)
